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ここ数ヶ月、連日連夜、大メディアが小沢一郎氏の政治団体、陸山会による政治資金収支報告書に係わる虚偽記載や不記載問題を大々的に報道している。 私も東京地検特捜部が本件に関連しリークを開始して以来ずっとこの問題に着目してきたが、その実態は非常に複雑であり、マスコミが顕示しているさまざまな事実が、真実なのかどうかは、にわかには分からない。。 この問題を読み解くためには、当然のことではあるが、@会計処理上の基礎知識、A政治資金規正法の関連条項、B銀行など金融機関への預貯金の方法などの基礎的な知識が不可欠である。 次に、C通常、過去3年分しか政治団体の政治資金収支報告書の詳細総務省公式Web上で公開していない問題、またD公文書管理上きわめて杜撰で意図的な情報公開の問題もある。 昨年、公文書管理法も制定されたが、総務省はこの際、少なくとも政治資金収支報告の詳細を時効期間まで総務省の公式Web上で公開すべきであると考える。 またE大マスコミが「関係者からの情報」などとして自ら頭を使わず想定されるシミュレーションもせず東京地検特捜部の情報操作による世論誘導の手先となっている問題もある。 この問題を解明する上で、さらに実務上きわめて重要なこととして、F陸山会関連の資金と小沢氏個人の資金の区別を付けることがある。ほとんどすべての大メディア、マスコミは、小沢氏個人の資金をすべて陸山会の資金として扱っていることに大きな隘路、誤謬に陥っているフシがある。 これはG検察が意図的にそうしているのか、それとも検察自身が両者を明確に仕分けせず大マスコミにリークしていることもあるが、後述するようにいずれにしても、同じ小沢(小澤)でも、陸山会関連の資金と小沢氏個人の資金を明確に区別する必要がある。 連日連夜、一方的に東京地検特捜部からのリークにより書きまくっている大マスコミに、果たしてそれらの知見や知識があるどうかが問われるが、記事を見る限り、どうみても東京地検特捜部が描くシナリオの延長、すなわち特捜部の価値判断にもとづく記事ばかりであると言える。 本来、事実認識と価値判断はしっかり分けなければならないが、東京地検や大マスコミは、はじめから色眼鏡、さらに言えば偏見で小沢一郎氏を見ているために、すべてが一方的に決めつけ的記事となっており、一つ間違えば、とんでもない人権侵害そして情報操作による世論誘導になりかねない状況にあると思える。 以下に掲げる論考では、政治問題の専門サイト<阿修羅>に2010年1月12日に掲載された小沢氏と陸山会の資金のやりとりを第三者が読み解いた試みの結果である。もとより、この政治問題の専門サイト<阿修羅>は、匿名で論考や記事をアップしたり、アップされた論考や記事にコメントを書ける仕組みとなっている。 繰り返すが、以下に示す論考を読む上での最大のポイントは、陸山会関連の資金と小沢氏個人の資金の区別である。 周知のように陸山会に限らず政治団体の圧倒的多くは、何ら財団法人、社団法人、特定非営利活動法人、公益法人などの法人ではなく「任意の法人」である。 任意の法人、団体である政治団体では、電話一本設置する場合、事務所を借用する場合、銀行口座開設する場合、いつでも代表者は個人とならざるを得ない。 本件では小沢一郎氏(衆議院議員)の個人名義を使うことになる。以下の確認書では、陸山会の代表者としての小沢一郎氏と、小沢一郎氏個人の名義(小澤一郎)が分かれている。
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