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情報操作による世論誘導
 C大久保秘書釈放とNHK報道
青山貞一 26 May 2009
無断転載禁
独立系メディア「今日のコラム」


 2009年5月25日月曜日、政治資金規正法違反の罪で起訴され、東京拘置所に拘置されている民主党の小沢代表代行の公設第一秘書、大久保隆規被告について東京地裁が保釈を認めた。

 実際には東京地検が保釈を不服として、東京地裁に準抗告と保釈の執行停止を申し立てたこともあり実際の保釈は5月26日以降になるものと思われる。

 結局、大久保秘書は2ヶ月半以上東京拘置所に拘置されたことになる。大久保秘書は、民主党関係者によれば罪を否認しているという。これについては、以前にも弁護士が大久保秘書は容疑を否認し黙秘を続けていると述べている。

小沢代表代行の秘書、保釈決定

 政治資金規正法違反の罪で起訴され、東京拘置所に拘置されている民主党の小沢代表代行の公設第一秘書、大久保隆規被告について、東京地裁が保釈を認める決定を出しました。

 保釈保証金は1500万円で、大久保被告はすでに納付しています。しかし、この決定に東京地検が不服を申し立てたため、東京地裁で再度、審理が行われています。

 民主党関係者によりますと、大久保被告は罪を否認しているということです。

TBS(25日18:36)


 ところで、2009年3月25日午前0時、NHKは「大久保隆規氏が政治資金報告書にウソの記載をしたと起訴事実を認める供述をしていることが関係者への取材で明らかになった」と報じた。すなわち、NHKは3月25日に逮捕拘留されている大久保公設第一秘書が、供述をはじめたというニュースを垂れ流した。

 もちろん、逮捕され拘置所に拘留され続けている大久保秘書が供述をはじめたということは、大久保秘書の弁護士を除けば検察関係者以外知るよしもない。もっぱら、東京地検がリークしていない場合には検察の上層部や漆間官房副長官など内閣幹部以外知るよしはないだろう。

 だが、このNHKニュースについては、民主党関係者は「大久保秘書は完全黙秘を続けている」と述べており、NHKが関係者からの情報として垂れ流した上記の情報は事実ではない、すなわち「ウソの記載をしたと起訴事実を認める供述」などしていないとしている。

 となれば、NHKが垂れ流したこのニュースは常識的には「誤報」以外の何物でもない。まさに情報操作による世論誘導となる。日本中の人は、NHKが「大久保隆規氏が政治資金報告書にウソの記載をしたと起訴事実を認める供述をしていることが関係者への取材で明らかになった」と報じたことを当時、それなりに信じたことだろう。
 
 事実、私はこのとき石垣島のホテルにいて深夜このニュースを聞いたが、「本とかいな」と耳を疑った。 検察による大メディアへの違法リークが大きな問題となっている最中、NHKはよくもまぁこんなニュースを堂々と流すなぁ、と思った。

 NHKは何ら検証することなく、また民主党関係者の反論談話もないまま「大久保隆規氏が政治資金報告書にウソの記載をしたと起訴事実を認める供述をしていることが関係者への取材で明らかになった」と報じたことは、どうなるのか?

 NHKはうすらとぼけるばかりで、訂正、謝罪はもとより、言い訳もない。

 この種の話しはとかくうやむやのうちに終わってしまうことが多いが、ぜひとも白黒をハッキリさせなければならい。

....

 民主党は26日以降、大久保秘書が東京拘置所から釈放されたら、当人に確認し、もし、NHKが顕示した事実(ニュースの内容)が真実でないなら刑法にいう名誉毀損(当人)、信用毀損(民主党組織)でNHKを刑事告訴すべきである。

 とはいえ、もともと東京地検特捜部など地検がNHKに上記のネタをリークしているとすれば、その東京地検にNHKを告訴しても、蛙の面に。。。となるはずだ。


 となれば、民法709条などで民事の損害賠償請求をすべきであろう。

 NHKが根拠なく、裏を一切とることなく上記のニュースを全国規模で垂れ流したそすれば、大久保氏と民主党は甚大な名誉既存や信用毀損を受けたことになるからだ。

 また、どうみても東京地検は情報をNHKにリークしたと認めるわけはないだろう。万一、東京地検がこのときだけICレコーダーやビデオを回していたとしたら、それを公開すべきだ。

 もっぱら、日本の警察や検察が取り調べの可視化に猛反対してきたのは有名であり、可視化法案を用意しているが民主党であるから、非常におもしろい展開となる。、

 いずれにせよ公判になっても大久保秘書はNHKニュースの内容を認めるはずはないから、NHKが窮地に陥ることは想像に難くない。

 まず大久保第一公設秘書や民主党は釈放後、この点だけでも明確にして欲しい!!

つづく