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今夏以降、多くの航空会社で
燃料サーチャージ撤廃
青山貞一 27 May 2009

独立系メディア「今日のコラム」


 独立系メディアで何度か問題にしてきた航空会社のいわゆる燃料サーチャージだが、すべての航空会社では撤廃ではないものの、実質7月1日より、欧州系を除き大部分の航空会社が燃油サーチャージの撤廃を発表している。

 燃料サーチャージは、2005年に徴収が開始され、原油価格の高騰とともに、年々価格上昇を続けてきた。

 昨年は日系はじめ多くの多くの航空会社が航空チケットと同額あるいはそれ以上のサーチャージを徴収していたことを考えると、夢のような話しである。

 しかし、この夏から撤廃ともなると原油価格との関係は一体どうなっているのかと大いに疑義を感じざるを得ない。

 推察するに、国土交通省は高騰した原油価格が大幅に下落しても、その原油価格の実態とかけ離れ図に乗って高額、超高額の燃料サーチャージを徴収していた。

 おそらくそのため航空需要が激減、慌ててこの春から燃料サーチャージ額をかなり下げていた。

 さらに、それをこの夏から主な欧州系の除いて、多くの航空会社が撤廃に踏み切ることになったわけだ。しかし、許認可をしてきた国土交通省は今まで一体何を根拠に消費者にとって法外とも言える高額の燃料サーチャージを航空会社に徴収させてきたのか、未だ不明である。それこそ説明責任を果たすべきだ。

 たとえば、昨年7月成田出発の米国東海岸行きは、航空運賃が6万円、燃料サーチャージが6万円、プラス空港利用税などであった。これに対し、今年は航空運賃が6万円、プラス空港利用税となるはず。半分近くになるわけだ。

 原油価格が昨年より大幅に下がったと言えば下がったが、昨年秋から今年の春までは下がっていながら高額の燃料サーチャージがかかっていたのはなぜなのか、大阪府の橋元知事の言い分ではないがボッタクリバーのような感じがしていた。

 一方、ANA、JALなど経営状態が極度に悪化している日本の航空会社は今回の措置で経営がどうなるのかも??である。

 一体どうなっているのと言いたい。国土交通省はこれらを明らかにすべきである。

....

 以下は撤廃もしくは値下げの航空会社の予定一覧である(5月25日現在調査/一部認可待ち含む)。あくまで予定なので、利用者はその都度確認して欲しい。また撤廃は@出発時、A発券時の2種類があるので十分注意のこと!

<日系航空会社>
日本航空 7/1出発より全方面 0円 (航空保険料1区間300円)
全日空 7/1出発より全方面 0円 (航空保険料1区間300円)

<米系航空会社>
アメリカン航空 ★5/23発券分かつ7月1日出発〜日本発着 0円
コンチネンタル航空 7/1発券分〜全路線 0円(航空保険料 日本発着1区間750円)
デルタ航空 7/1発券分〜太平洋線 0円 (航空保険料 日本発着1区間500円)
ノースウエスト航空 7/1発券分〜全方面 0円
ユナイテッド航空 ★7/1出発〜全方面 0円

<豪州航空会社>
ジェットスタ− 7/1発券分〜0円 (航空保険料1区間200円)
エア・ニューギニア 5/27発券分〜HKG⇔POM 6140円→2980円
5/23発券分〜POM⇔SYD/BNE 10,070円
5/23発券分〜POM⇔CNS 4,320円
5/23発券分〜POM⇔NAN 10,070円
カンタス航空 7/1発券分〜 日本⇔AUS 0円
7/1発券分〜 AUS⇔NZ 5,760円※若干の値下げ
エア・カレドニア 7/1発券分〜 日本発着 3500円→2000円

<アジア系航空会社>
中国国際航空 7/1発券分〜 0円 (航空保険料1区間4USD)
上海航空 7/1発券分〜 0円 (航空保険料1区間4USD)
ガルーダインドネシア航空 7/1発券分〜日本⇔インドネシア 0円(航空保険料1区間530円)
中国東方航空 7/1発券分〜日本⇔中国 0円 (航空保険料1区間4USD)
アシアナ航空 7/1発券分〜全路線 0円 (航空保険料1区間90円)
大韓航空 7/1発券分〜全路線 0円 (航空保険料1区間90円)
スリランカ航空 6/1発券分〜日本発着国際線 0円

<欧州系航空会社>
エミレーツ航空 ★7/1出発分〜 0円
ヴァージンアトランィック 7/1発券分〜 0円

 なお★マークが付いているものは、『出発日』で適応、それ以外は、『発券日』を基準に適応、航空保険料は未だ別途徴収がある。

 『出発日』適応は発券日に関わらず、7月1日以降の出発は0円適応となり、『発券日』適応=7月1日発券分より、0円適応となる。