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先の東京都議選結果はもとより衆議院議員選挙結果で、東京都の石原知事がこの間、強引に進めてきた以下の事業は窮地に追い込まれる可能性が大きい。 単に窮地に追い込まれるだけでなく、おそらく次回の知事選挙を待たずして辞職せざるを得なくなる可能性すらあるだろう。 (1)東京都築地市場の豊洲への移転事業 (2)新銀行東京事業 (3)東京外郭環状道路事業 (4)首都圏中央連絡道路事業 (5)オリンピック東京誘致事業 いずれも巨大な税金、公金、地方債の不正・不当な支出が絡む問題である。 とくに(1)と(2)は、東京都議会で選挙以前から与野党の間で紛糾してきたが、東京都議選後も、以下の記事にあるように“新銀行東京”と“築地市場移転”の特別委委員会設置で混迷の度合いを深めてきた。
しかしながら、都議選で大敗した自公は、身の程知らず、特別委員会設置を妨害するなどもっての他だ。 こんな議会運営の最低限のルールすら無視する自公に東京都の有権者は怒り心頭となった。 その後、東京都議の民主党以上?に、東京都築地市場の豊洲への移転事業と新銀行東京事業に批判を強めてきた国政レベルの民主党が総選挙で怒濤の308議席をとるに及び、自公の悪あがきも限界に来たようだ。とくに東京選出の菅直人代表代行(現時)は、築地市場の豊洲への移転事業と新銀行東京事業批判の急先鋒である。 出典:東京MXテレビ 出典:東京MXテレビ 出典:東京MXテレビ 今後、豊洲問題と特別委員会設置の設置は時間の問題である。 ところで、私は昨日、石原都政が抱える諸問題について知人と議論した。その中で当然のこととして築地市場の豊洲移転問題にも話しが及んだ。 築地市場移転問題は、周知のように移転先である豊洲の土地が工場跡地であり、さまざまな汚染物質により土地が高度に汚染されていることが事の発端である。東京都は巨額の測定分析費を投入しているが、金をかけ調査をすればするほど、土壌汚染の深刻さが浮き彫りとなるばかりである。 こともあろうか、東京都民の食の安全をあずかる中央市場が汚染のメッカに移転すること自体、言語道断である。反対を強行に押し切ろうとする東京都や石原知事には、裏があるのではないか、利権があるのではないかと思われても仕方がないくらいだ。 ところで従来、この築地市場移転問題は、計画、事業主体である東京都への汚染問題での批判という観点が重視されてきたが、よく考えてみれば、豊洲への移転は、当然のことながら、移設とはいえ中央市場の新設となる。したがって、法的には当然のこととして東京都が国に許可を申請し、国が許可を下すという許認可手続が存在する。 以下に根拠法である卸売市場法(昭和四十六年四月三日法律第三十五号)の条項のうち、許可の基準について示す。この卸売法が最終改正されたのは平成一八年三月三一日である。 ひとことで言えば、今後、民主党など野党が多数派となった東京都議会で。特別委員会が設置され、結果的に築地市場の豊洲移転が中止となればそれまだだが、そうならない場合でも、同問題を最終所管する国の農水省が卸売市場法を根拠に、今後、東京都から提出が予想される許可申請を不許可とすればそれで終わりである。 この間、東京都が巨額を使い行ってきた環境調査、環境アセスメント調査、各種土壌汚染分析結果に見られるように、こともあろうか世界一の規模となる食品の中央市場の立地先が汚染まみれである事実があれば、当然のこととして、農水省は堂々と不許可とすることができる。というのも、卸売市場の許認可は、以下の許可基準だけでなく、環境配慮、食品衛生などを配慮してなされるからである。 もちろん、東京都はそれを不服として万一、国に対して行政訴訟を起こすことは可能だが、私見ではまず東京都側に勝ち目はない。もちろん、民主党など野党が多数派をとっている東京議会が未然に計画を撤回すべきである。 |