記者会見を全面開放=岡田外相 岡田克也外相は29日の記者会見で、外相と副大臣、外務報道官が外務省で行う記者会見を「原則としてすべてのメディアに開放する」と発表した。同日の会見には、外務省記者クラブに所属しないインターネット・メディアやフリー記者、外国人特派員ら30人程度が出席した。 |
民主党政権は 「脱」記者クラブ化を 優先すべき! 青山貞一 2 October 2009 初出:独立系メディア「今日のコラム」 無断転載禁 |
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実質半世紀以上に及んだ自民王朝の崩落に代わり実質的に見て「無血市民革命」と呼ぶにふさわしい民主党政権の誕生は、発足間もなくあらゆる分野で抜本的な改革が進んでいる。 私は、「民主党政権への政策提言」の中で「脱」記者クラブを優先順位すべきことをのべた。以下に概要を示す。 ○「脱」記者クラブ(*:小沢幹事長、鳩山総理) 民主党政権は、大新聞、テレビなど大メディアの「既得権益」を徹底的に壊さなければならない。いわゆる「記者クラブ」制度はできるかぎりはやめにやめるべきだ。これは小沢一郎氏が民主党の代表だったとき、また鳩山由紀夫氏が代表に就任した時の会見でも明確に述べている。民主党はすでに民主党内部の各種会見に大メディア以外の週刊誌、インターネットメディア、NPOメディアなどに参加の道を開いている。官邸や霞ヶ関各省庁の記者クラブについても既得権益に満ちた記者クラブ制度はやめさせなければならない。新政権は、省庁の記者クラブ制度を廃止し、誰でも参加できる会見の場とすべきである! ◆鳩山由紀夫新代表の記者会見(ノーカット版) 政権誕生後、官邸で開かれた大臣会見が平野官房長官の意向で大メディア中心の会見となってしまったことを受け、政治ジャーナリストの上杉隆氏やビデオニュースドットコムの神保氏らは公約違反ではないかと論陣を張っている。 私も深夜その大臣会見を聞いていたが、民主党の司会が発言数、時間を極度に制限していることに大いに疑問を感じた。同時に、事務次官会見中止に関連し、大メディア記者の稚拙でとんちんかんな質問にも苦笑した。よくもまぁこんな記者がいるもんだと。これについては後日、多くの人々が論考を書いていたが、肝心な大メディアは社説や解説でこれまたとんちんかんなことを書いていた。 その後、岡田外相は9月29日の記者会見で外相と副大臣、外務報道官が外務省で行う記者会見を「原則としてすべてのメディアに開放する」と発表し、同日の会見には、外務省記者クラブに所属しないインターネット・メディアやフリー記者、外国人特派員ら30人程度が出席している(以下の時事通信記事参照)。
さらに10月1日、亀井静香大臣の金融庁も真新しい金融庁が入る霞ヶ関の合同庁舎の16階庁議室で記者懇親・懇談会が開かれた。 出席者は亀井静香金融担当大臣、大塚耕平副大臣、田村謙治政務官の政務三役。金融庁の局長も3人全員が顔を出したが、画期的だったのは、記者クラブに加盟していない雑誌やスポーツ紙、フリーランスのジャーナリストも参加出来たということだ。下の日刊ゲンダイ記事参照
確かに民主党政権が、小沢、鳩山両氏が明言したように「脱」記者クラブを記者クラブに加盟していない雑誌やスポーツ紙、フリーランスのジャーナリストに開放するかどうかは、厳しくワッチしてゆかねばならない。 だが平野氏が行った官邸会見だけを捉えて、公約違反よばわりするのはいかがなものだろうか? 「脱」記者クラブといえば長野県。そこにいた経験からすると、「脱」記者クラブとすると、かなりトンデモの質問が飛んでくる可能性もある。 しかし、逆に従来の大メディアの質問レベルの低さ、金太郎的な質問、存在証明的に行う質問などを考えると、週刊誌や友人の横田一さんのような誰も気づかない鋭い質問を浴びせるジャーナリストが参加できることの方が、国民にとって10倍の効果があると思う。 現在の利権構造、政官業学報。報は=メディアだ!! 大メディアはそろそろ記者クラブという日本固有の既得権益にあぐらをかく取材スタイルから決別しなけば、大メディア自体の存亡があぶなくなることに気づかなけければならないだろう。 民主党は記者クラブは情報操作による世論誘導の本拠地であることに早く気づかなければならない。 このことに関連し日刊ゲンダイ2009年10月2日号の「民主党政権を潰す大マスコミの内側B」の記事は興味深かった。これについては別途紹介したい。 |