トルコのNATO離脱と新たな中東情勢 青山貞一 Teiichi Aoyama August 27, 2016 独立系メディア E-wave Tokyo |
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, 今後の中東情勢を占う上で、トルコは鍵をにぎっています。 先週出された、「マスコミに載らない海外記事」のなかでAndre Vltchekは、トルコのクーデターが起きた特に伝えたことを述べています。
新たな中東情勢の可能性 2014年の時点で、ISIL側が支配すべきと主張している地域(赤色の場所) ただ、Andre Vltchek自身がコラムの本文でしつこく言っているように、トルコは過去なんどとなく世界史における自国の立ち位置を変えています。 したがって、トルコがロシア、中国、イラン、シリアと友好関係を復活させたからと言って、いつまで続くかは保証の限りではないようです。 , とはいえ、トルコが世界における、その立場を徹底的に見直し、ロシアと中国との結びつきを強化し、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領との歴史的友好関係を復活させ、イランとの関係を向上させれば、米国やNATOは中東における軍事プレゼンスを大きく後退させざるを得なくなります。 , また先にトランプ大統領候補が述べた本音、すなわち「 ISILの生みの親である米国」がISILの掃討などまともにできるはずがなかったのです。なぜなら、トルコはこれまで米国、NATOのエージェントととして、反シリア政府のISILへの支援をしてきからです。 , 青山もクーデター後すぐに述べ、Andre Vltcheも上記で述べているように、トルコ大統領は、方針を変えて、シリア/トルコ国境近くで、戦闘機を撃墜したことをロシアに詫びることに決めました。 その背景には、難民問題でEUから資金提供を受ける代わりに、シリア難民をトルコに押しとどめること、そしてロシア戦闘機撃墜問題でロシアが外交、貿易で完全にトルコと断交したことがあります。 , その結果、トルコはロシア戦闘機撃墜問題でロシアに謝罪しました。その直後に、あのクーデターが起きたのです。このとき、トルコ大統領は、シリア北西部に展開しているロシア軍からクーデター情報を得ることで、命からがら助かったのです。 ., その後、エルドアン(トルコ大統領)は一気に反米、反NATOに傾斜し現在に至っています。 , 今後の展開は予断を許しませんが、トルコがロシア、中国、イラン、シリアと友好関係を結ぶことにより、欧米は一段とロシア批判を深めるでしょうが、すくなくともISIL掃討については、ロシア、イラン、シリア、それに米国に不信感を持ち出したイラクなどが協調して取り組めば、かなりの程度、問題が解決するものと思えます。 |