「30キロ圏外も避難態勢を」 脱原発首長会議 朝日新聞 掲載日:2014年5月25日 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
2014年5月25日03時00分 朝日新聞 全国の95市町村長が参加する「脱原発をめざす首長会議」が24日、原発事故時の避難計画に関する勉強会を京都市で開いた。平尾道雄・米原市長ら4市長らが各地の状況を報告。平尾市長は「福島の現実を見れば、原発から30キロ圏内か圏外か、立地自治体か周辺自治体かというような、原子力の被害に垣根をつくる今の制度やルールで防災を考えること自体に無理がある」と訴えた。 会議では関西の3市と愛媛県伊方町の伊方原発から30キロ圏内の地域を抱える同県西予市、宇和島市の市長や防災担当者が出席。平尾市長は昨年、県と高島・長浜両市が実施した訓練にオブザーバー参加した経験にふれ、「30キロ圏内の避難がまず優先という仕組みの中で、県や両市からの錯綜(さくそう)した情報をもとに、独自に対応を判断するのは非常に難しく、不安が残った」と述べ、「そもそも避難計画を持たなければならないような発電のシステムを見直さないといけない」と訴えた。 この後、民間シンクタンク「環境総合研究所」の青山貞一・東京都市大名誉教授 が原発事故時の放射性物質拡散シミュレーションの結果を示し、「放射性物質の拡 散は風向きや風速で大きく変わる。少なくとも80キロ圏内の地域は避難態勢づく りが必要」と述べた。 |