混迷極める知事候補選定!←戻る | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
信越放送(SBC) 現役総務官僚をニュースで 3分弱も大々的に放映! 〜長野県知事候補案の事前PRか〜 独立系メディア「今日のコラム」 2006年5月5日、6日、7日拡充 |
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長野県では、今夏行われる県知事選の候補選定をめぐり、まさに蜂の巣をつついたような大騒ぎの状態となっている。 ここ数ヶ月、県内のさまざまな反田中陣営が、次から次と候補者選定のための会合やシンポジウムを行うなど、あわただしい。 独立系メディア「今日のコラム」の事務局が把握しているだけでも、以下の表にあるように県内15の団体が5名の候補者案を提案し、混乱、混迷を深めている状況だ。 表に掲げたひと以外にも、名が出たというだけならたくさんいる。 ジャーナリストの池上彰氏、前回出馬の市川周氏、茅野市長の矢崎和広氏、評論家の猪瀬直樹氏、参議院議員の羽田雄一郎氏の名前がでている。さらに長野市長の鷲沢正一氏、大町市長の腰原愛正氏、弁護士の北村晴男氏、元八十二銀行頭取の茅野實氏の名前も挙がったことがある。 混迷を深める反田中陣営の動向については、別途、詳細な報告を近々出す予定である。 表 5月上旬時点での長野県内各団体が想定している知事候補者一覧
表にあるように、反田中陣営からあがっている候補者案には、現役松本市長はじめ現役総務省課長、元日銀松本支店長ら5名いるが、当人が徹底して固辞している現松本市長を含め、いずれも「決定打」とはなっていない。 知事選挙の日程が具体化し、告示日が近づくにつれ、候補者選びはいちだんとヒートアップしている。 長野県の各政党、会派、労働団体、NPOなどの最近の合い言葉は、候補の「一本化」だ。ただ一本化と言っても、一部を除き意中の人となっている候補者案自身が強く固辞している状況では、どうにもならない。 一本化は、前回知事選挙の「大きな教訓」からか、はたまた「田中康夫知事の実力、実績」が絶大であるからか、分からない。いずれにしても、何しろここ数ヶ月の信州・長野県は知事候補選びで連日喧しいのである。 その一本化だが、一本化は県民の多く、そして田中知事が最も嫌う護送船団、談合ではないのか? そもそも反田中陣営は、田中康夫以外であれば、理念、政策、施策などどうでもよいのか? ある陣営が言うように、リーダーシップより調整型がよいのか? いずれにしても、知事選にとってもっとも大切な部分が、今の長野県内の候補者選定プロセスでは全く見えてこない。 他方、肝心要の現職知事、田中康夫知事は、県議会筋や地元メディアが執拗に「立候補は?」と迫るが、依然音無の構え。田中康夫氏の高見の見物ではないとしても、それが反田中陣営を一層刺激しピリピリさせている。 .................. そんな中、この連休中、信じられないことが起こった。ことと次第で大変なことに発展する可能性もないとはいえない。 長野県のテレビ局、信越放送(SBC)がこともあろうか、候補者案として県内の市民団体などからノミネートされているだけで、いまだ候補者にさえなっていない総務省の現役課長を憲法記念日の5月3日、午後7時の定時ニュースで3分弱にわたって事前PRと思われても仕方ない内容を放映をしたのだ。 GWで故郷の信州に帰京した総務省現役課長の務台氏を 「知事選に名前の挙がっている総務省の務台俊介課長が里帰り」と題し取材し、3分弱長々と放映したのである。 まずは以下をクリックされ、じっくりご覧頂きたい。 信越放送(SBC)のホームページ ニュースをご覧頂ければ分かるように、多数の反田中の候補者案がノミネートされているさなか、特定の現役官僚を3分弱も、まるで当人が知事候補となっているかのような映像と音声を長時間流している。もちろん、知事候補であっても、このような特定候補を公器たるテレビ局が大々的にPRするのはいかがなものであろうか? それだけをとってもきわめて違和感があり、異例だ。 冒頭で長野県内で知事候補案としてノミネートされている5名のうち4名の名前と所属の一覧をフリップにしているものの、なぜ天下の公器が今のこの段階で長々とミエミエのパフォーマンスを放映するのか!? 放送法の諸規定を見るまでもなく、これはおかしい。疑義がある。 単純に思うのは、テレビ局が特定候補者案を推していると言うことであろう。
ところで、そのニュースを放映した信越放送(SBC)の大株主は知る人ぞ知る反田中の論陣をはる県内随一地元メディア、信濃毎日新聞社である。 県民なら誰でもよく知っているが、田中県政の実績、プラス面はほとんど報道せず、田中知事の信用を失墜させ支持率の低下につながる記事を毎日大きく報じている。 もっぱら、議会と地元メディアによる集中バッシングにもかかわらず、田中知事は約10%支持率がアップしている。 しかもその信濃毎日新聞の社主が誰かと言えば、小坂健介氏。もちろんかの小坂一族。小坂健介氏は、信濃毎日新聞社代表取締役社長にとどまらず、日本新聞協会の副会長もしている。 参考:日本新聞協会の新聞倫理 おどろくなかれ、その親類には現役の自民党衆院議員で文部科学大臣の小坂憲次氏がいる。
そう見ると、ニュースは地元のNPOらが推薦している現役官僚候補案を何気なく報じているように見えるが、見る人が見れば、もとよりその意図は明らかではなかろうか!? 今後、他の候補者案について3分弱のインタビュー、取材を行い定時ニュースで放映するならまだしも、そうでなければ BRO(放送と人権等権利に関する委員会機構)に苦情申し立てすべき内容であるとも思える。 もうひとつ。このニュースには他の疑義がある。 独立系メディア「今日のコラム」事務局に昨日、以下の内容が掲載されているWebのアドレス(URL)が送られてきた。
SBCのニュースでは、「旧三郷村出身の務台さんは、子どものころは農作業を手伝っていたということで、田植え機に乗り込むと手際よく苗を補給し、途中からは運転席にも座りました」とアナウンスしていた。 しかも、上のWebにある「以前から『彼は、時間を見つけては帰郷し田植え稲刈りなど農作業に勤しんでいる』」と述べていれば、あたかも総務官僚は、信州長野の出身であるだけでなく、農業にも詳しい地元密着の人間であると言う印象を視聴者に与えるのではないか? しかし、当の務台総務省課長は、ご自身のブログ(2006年5月4日付けのブログ)の3コラム目でいきなり、「田植えを手伝うのは、中学生以来でしょうか」とご自身が書いている。 いったいどうなっているのか? そして これは何を意味するか 答えは簡単である。 長野県知事の候補者として地元弁護士らからノミネートされている現役の総務官僚である務台課長の出身が長野であること、官僚とは言っても地元の農民らにとって身近な存在であること、などを視聴者に印象づけようとしているしか思えない。 いずれにしても、信越放送のこのニュースは、時期が時期、ことがことだけに単なる中央官庁課長の里帰りニュースではすまないのではないか。 |