ここもノバスコシア州 ケイプ・ブレトン探訪 〜Cape Breton Island, Nova Scotia〜 青山貞一 2006年10月27日 転載禁 |
この4月、カナダ東部環境会議で講演を依頼されハリファックスに池田こみちさんと行った際、その懇親パーティーで「ケイプ・ブレトン・アイドル」という余興というか、ミュージカルがあった。すごく楽しく盛り上がったミュージカルだった。 それまで、ノバスコシア州東北部のケイプブレトンについては、ほとんど知識がなかった。ひとつあるとすれば、ケイプブレトン島にあるシドニーと言う工業地域に、「ノバスコシア州で最後の焼却炉」があったと言うことぐらいであった。 ところで、その春に行われたカナダ東部環境会議の予稿集の表紙に、陸地から急激に海に落ちる地形の写真があった。ケイプブレトンと言えば、その写真が脳裏を過ぎった。以下がその予稿集の表紙である。何とすばらしい自然景観、そしてユニークな地形だろう。 |
2006年4月ハリファックス市ウェスティンホテルで開催された カナダ東部環境会議の予稿集の表紙 |
2006年4月のカナダ東部環境会議における講演タイトルは 廃棄物管理と市民参加に焦点を当てた日本の焼却主義 |
まず、ケイプ・ブレトンの位置だが、以下の地図にあるように、ノバスコシア州の北東部にある島である。ノバスコシア州は右のカナダ全体の地図にあるように、非常に小さな州だが、何しろノバスコシア州の面積は日本の東北地方と同じくらいだから、ケイプブレトン島だけでも相当の広さがある。 |
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ケイプ・ブレトンの位置 | ||||||||||||||||||||||
今回の2006年9月上旬に行ったカナダ東部の廃棄物管理に関する現地調査は、非常に短期間であった。しかし、セントジョーンズでの調査の後、休日の2日、そのケイプブレトンに足をのばすこととした。ぜひ、上の写真にあるような大地から海に落ちる断崖絶壁をみたい! ニューファンドランド・ラブラドール州セントジョーンズ市から一端、ノバスコシア州ハリファックスに返る。セントジョーンズ空港を早朝出発し、1時間ちょっとでハリファックス国際空港に到着。 ノバスコシア州には何度も来ているが、ケイプブレトンはまだ一度も行っていない。車でハリファックス空港からトルーロ経由で2時間以上、霧の中を走りやっと、眼前に写真のような「ようこそケープ・ブレトンへ」と言う看板に出会う。このころは好天となっていた! その看板のちょっと前に、右のような橋を通過した。この橋は何と、ムーヴィング・ブリッジと言って船が来ると、その都度、全体が回転する。橋を通過した直後、小さなヨットが運河を通過し、下の写真用に大きな橋が丸ごと回転した。 何しろケイプ・ブレトンは初めてなので、ノバスコシア州の旅行者案内センターに入り、地図やパンフレットを入手。さらに泊まるならどの辺がよいかなども聞く。すごく丁寧に応えてくれた。
下の地図は、ケイプ・ブレトン一日目の予定である。赤い矢印が走行予定ルートである。 ケイプブレトン島の入り口にムービングブリッジと案内所がある。 その後、島の西海岸に沿ってケイプブレトン島を北上し、有名な国立公園の中を走り、東海岸のインゴニッシュに宿泊することにした。
最初の到着地は、ケイプブレトン島の西海岸にあるポート・フッド海浜公園である。この公園は千鳥などの野鳥のサンクチャリーとなっている。 海岸には遊歩道が続き、さらに波打ち際には干潟っぽいところがあり、千鳥が餌をついばんでいた。ここで1時間ほど休憩し、波打ち際のウッドデッキの上を歩く。 ポートフッドを後に、西海岸を北上すると、沿道にウエスト・マボーという看板があった。何ともすばらしい景観が展開するではないか。そこで車から降りる。 ウエスト・マボーで30分ほど休み、再度、西海岸を北上する。沿道にのどかな田園風景がゆったり、ゆっくりと広がる。 何しろひろびろ、のんびり。せせこましい東京の都心に生活している身からすると、まさに我が世の春、命の洗濯である。 いずれにしてもいつも行く、ハリファックスやルナバーグトと全く違った風景、景観の連続である ここではまだ、陸地から急激に海に落ちる地形と自然景観は、まだみえない。 つづく |