冤罪を生み出す構造(10) 中国人留学生の完全無罪確定 〜神奈川県警・横浜地検、大失態〜 青山貞一 掲載日:2007年7月27日 |
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◆ブログバージョン 中国から日本の武藏工業大学環境情報学部に留学してきている大学院生、韓鋭君に関連した刑事事件の弁護団長、小山弁護士(川崎市川崎区)から26日、電話連絡があり、横浜地方検察庁は一審無罪の当該事件につき、東京高裁への控訴を断念したことがわかった。 これで韓君の完全無罪が確定したことになる。 まさに100分の1から1000分の1の確率を突き破り、横浜地検の誤認逮捕、見込み起訴をつきやぶったことになる。 杜撰な逮捕、起訴の背景には、間違いなく地検の中国人に対する偏見、差別があると思う。いずれにしても横浜地検は、冒頭陳述及び論告求刑で、ことさら被告人が中国人であることを強調していたからだ。さして物的証拠が無く、供述だけに頼る刑事事件が抱える問題が如術に出た事件でもあった。 私見ではこの事件は、鹿児島、富山の冤罪事件に匹敵する日本の警察、検察の大失態であり、到底許されるものではないと思う。韓君は、神奈川県警戸部掲載津所に留置され、不当な取り調べを連日受け、起訴された。検察官は罪を認めれば略式起訴の罰金刑で釈放するといったが、韓君は「ぼくはやっていない」といった、すぐに起訴された。容疑は犯人隠避、教唆であった。韓君は、その後も戸部警察署に留置された。証拠隠滅のおそれがあるとされ、何と4ヶ月弱も留置されたのである。 そもそも、警察や検察のいいなりに韓君に罪をしょっかぶらせ、罪に陥れた3少年は、完全な偽証罪となる。3少年は法廷への証人出廷で、口裏をあわせ、中国人留学生が保険金目当ての運転手身代わりを教唆(そそのかし)したと証言していたからだ。 4月からはじまった刑事事件で、わずか開始後4ヶ月で完全無罪を勝ち取ることができた。その間、6人及び本人の証人尋問がおこなわれた。いずれにしても、すんでのところで冤罪となるところでの完全勝利である。 この間、接見、傍聴はじめ本件にご対応頂きました武藏工業大学環境情報学部の教職員、学生、院生の方々、また、ご支援頂きました皆様方にこころから感謝を申し上げます。 以下は横浜地方検察庁が控訴断念を伝える神奈川新聞。
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