北朝鮮に嗤われた久間発言 青山貞一 掲載月日:2007年7月7日 |
||
久間前防衛大臣の「しょうがいない」発言は、広島、長崎はじめ各方面に大きな波紋を広げているが、そんななか、北朝鮮の機関誌である民主朝鮮は、記事の中で久間発言を「ふぬけ者のたわごと」と酷評していることが分かった。 まさに北朝鮮に嗤われた久間発言ということになる。
この久間議員は、この2月、イラク戦争に踏み切った米国の判断は間違っていたと述べた。筆者は、日本の防衛大臣がよくぞ言ったと思っていたが、このときは、自民党内から批判が出ると、「(ブッシュ大統領が)一般教書を発表したその日に、そういうことを言ったこと自体、配慮に欠けていた」と反省の弁を述べた。
上記のふたつの久間、発言をみると、久間氏は決して痴呆症や認知症ではなく、また放言癖者でもなく常日頃、自分なりに考えていることを、ポロっと発言している。すなわち確信犯的発言であることが分かる。 今回の「しょうがない」発言は、世界で唯一の大規模被爆国である日本の防衛大臣として、まさに「ふぬけ者のたわごと」である。 だが、イラク戦争、間違い発言は、日本の防衛大臣の発言として「不適切」そして奇異ではあっても、とくに(1)は一向に値するものと思える。ただ、なぜ、今頃になって発言したのかが問われる。最初これを聞いたとき、筆者はよくぞ言ったとさえ思った。 さて、「しょうがない」発言と「イラク戦争間違い」発言に共通しているのは、いうまでもなく核兵器(大量破壊兵器)の使用である。 いうまでもないことだが、世界で一番核弾頭を保有している国は、他ならぬ米国である(下図参照)。 ここで確認せねばならないことは、我が国が核兵器の製造、使用にあくまで反対するのであれば、上記の国々、とくに何でも棚に上げて他国を批判する米国の核廃絶に全力をあげなければならい。 久間発言は、北朝鮮に嗤われても当然だが、自民党や一部民主党の議員の中に、久間発言いや、それ以上の核容認者がいるのは間違いない。単なる、与野党とも、単なる選挙戦術だけでなく、世界の恒久平和のために、核を根絶せねばならないだろう。 |