|
|||
日本のメディアでは、ベタ記事にしかなっていないが、7月11日付けの以下の共同通信の記事にあるように、サブプライム住宅ローンシステム崩壊の影響で経営が悪化していた米政府系の住宅金融大手、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)について、さらに経営状況が悪化した場合、両社またはどちらか一方を国の保護管理下に置く国有化を検討している、と伝えたことを受け、ダウ・ジョーンズなど米国の株価がさらに急落した。
ダウ平均株価の急落幅は50%と甚大であったが、よく7月12日のJNNは、以下にあるように、政府系住宅金融会社の経営不安から、売りが殺到し、一時、250ドルを超える下げ幅を記録した。 その後は値を戻したものの、1万1100ドル54セントで取引を終え、終値も再び年初来安値を記録している。
上記の2つの記事内容をグラフで示すと以下のようになる。 図1は、私のコラムで先に示した米国の平均株価(ダウ・ジョーンズ)の推移と将来予測だ。今年3月に底をついた平均株価は、Market Vectorの予測によれば、12,000まで盛り返し、この7月下旬から秋(10月)にかけ13,000台まで回復するとされていた。 図1 米国の平均株価(ダウ・ジョーンズ)の推移と将来予測 出典:Market Vector 今回の平均株価の下げ幅は図2の赤い点線に相当するものであり、以下に下げ幅が大きなものかが分かる。 図2 米国の平均株価(ダウ・ジョーンズ)の急落(赤い点線) 出典:Market Vectorの図1より作成 米政府が今後、どう救済策を打ち出すかによっては、さらに下落することも予想され、サブプライムローン破綻→世界的株価の低迷→ヘッジファンドによる原油・穀物先物への投機という流れが一段と加速する可能性も否定できない。 |