みなさま
青山貞一です。
安倍首相宛てのTPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会からの安倍首相宛て「TPP参加交渉からの即時脱退を求める要望書」を以下に示します。その後ろに、賛同者名簿があります。現在、301名となっています。
◆呼びかけ人(2013年4月1日現在)
磯田 宏(九州大学准教授/農業政策論・アメリカ農業論)
伊藤 誠(東京大学名誉教授/理論経済学)
大西 広(慶応義塾大学教授/理論経済学)
岡田知弘(京都大学教授/地域経済学)
金子 勝(慶応義塾大学教授/財政学・地方財政論)
志水紀代子(追手門学院大学名誉教授/哲学)
白藤博行(専修大学法学部教授・行政法学)
鈴木宣弘(東京大学教授/農業国際)
醍醐 聰(東京大学名誉教授/財務会計論)
萩原伸次郎(横浜国立大学名誉教授/アメリカ経済論)
日野秀逸(東北大学名誉教授/福祉経済論・医療政策論)
渡辺 治(一橋大学名誉教授/政治学・憲法学)
http://atpp.cocolog-nifty.com/youbou.pdf
上書申し入れにご賛同いただける大学教員は下記にご記入の上、
4月8日(月)までに、tpp2013@mbr.nifty.com へ送信くださるよう、
お願いいたします。
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私は安倍首相宛て「TPP参加交渉からの即時脱退を求める要望書」に賛同します。
お名前
所属と専攻(○○大学教授・△△学専攻)
メール・アドレス
メッセージ(100字以内でお願いします。)
安倍首相宛て「TPP参加交渉からの即時脱退を求める要望書」
2013年4月〇日
内閣総理大臣
安倍晋三様
TPP参加交渉からの即時脱退を求める要望書
全国大学教員有志
自民党は昨年12月の総選挙で@聖域なき関税撤廃を前提としない、のほか、A自動車等の数値目標は受け入れない、B国民皆保険制度を守る、C食の安全安心の基準を守る、D国の主権を損なうISD条項は合意しない、E政府調達・金融サービス等は我が国の特性をふまえる、が確保されない限りTPP交渉に参加しないと公約しました。にもかかわらず、安倍首相は2月22日の日米首脳会談で農産物重要品目保護に何らの担保も得られていないのに@が確認されたと強弁し、さらにA〜Eは「公約ではない」、「参加の判断基準ではなく参加後の実現目標だ」というレトリックを用いて、3月15日に交渉参加を正式に表明しました。このような公約改ざんがわずか3ヶ月で行なわれるのでは、議会制民主主義は成り立ちません。
また参加表明にあたって「国民に丁寧に情報提供していくことを約束する」
「新たなルールづくりをリードしていくことができる」旨強調していますが、いずれも非現実的です。まずTPP交渉が完全に秘密裏に行なわれ、国民が情報アクセスできないことが交渉国間で確立されたルールとなっています。また昨年カナダとメキシコが参加承諾を受けるにあたって(ア)すでに既存交渉国で合意された事項は内容すら見ることなしに丸呑みする、(イ)参加後も交渉事項の追加や削除の権限はない、という念書にサインさせられたことが明らかになっており、(ウ)参加後に既存交渉国が合意する内容についても拒否権がないとの指摘すらあることからして、今から日本が参加しても極度に差別的な取り扱いを受けて対等な「ルールづくり」などに加われない、逆にできあがったルールの丸呑みになる公算が大です。
政府はわが国がTPPに参加した場合の日本経済全体の効果はGDPべ−スでは0.66%(3.2兆円)の増加になるとの「試算」を示しました。しかし農林水産業に及ぼす影響額(▲3.0兆円)は、今でも異常に低い日本の食料自給率をさらに押し下げ、農林水産業者の営業と生活はもちろん、関連する地域経済に壊滅的な打撃を与えることを意味します。
さらにTPPへの参加は、「試算」で全く考慮されていない非関税分野においても重大な脅威をはらんでいます。既存交渉参加国間では既に、食品の原産地表示への自己証明制度の導入、貿易手続の規制緩和、各国法令・国内規制を策定する過程へ外国企業の利害関係者を参加させる内国民待遇の採用、各国の著作権や医薬品・医療技術までを含む特許権のアメリカ水準への強化、そうした協定ルールに抵触したとして外国企業が投資受入国政府を当該国の司法制度を超越していわば治外法権的に訴える権利を付与する投資家対国家紛争解決(ISD) 条項の導入などが協議されています。これらの事項は、いずれもわが国の経済自主権、国民の健康等を侵害する恐れをはらむものです。これでは「平成の不平等条約」といっても過言ではありません。こうした事態が見込まれるTPP交渉にわが国が参加するのは、国民不在の「国益」=「日米同盟の絆」の証しにはなっても、守られるべき国民益を毀損することは間違いありません。
以上から、私たちは安倍首相と日本政府に対し、TPP交渉への参加表明を撤回し、事前交渉をすみやかに中止することを要請します。そして、私たちは今後、国民各層、各団体と連帯して、日本政府にTPP交渉から脱退するよう求める運動を続ける意思を共有していることをお伝えします。
以上