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全面解除後、多くの道府県CFR増加

致命率による都道府県別
COVID-19
リスク総合評価結果


青山貞一 Teiichi Aoyama
東京都市大学名誉教授・環境総合研究所顧問
 
池田こみち Komichi Iked  
環境総合研究所顧問

独立系メディア 
E-Wave Tokyo
 
掲載月日:2020年6月5日  無断転載禁

キーワード:新型コロナウイルス、COVID-19、日本、感染状況、死亡率、総合リスク、死亡状況

◆青山貞一:世界の新型コロナ(COVID-19)感染最新状況へ
◆青山貞一:日本の新型コロナ(COVID-19)感染最新状況へ


みなさま

青山貞一、池田こみち(環境総合研究所顧問)です。

 致命率と死亡率との関係は以下の通りです。
 

<用語解説>致命率 (CFR: case fatality rate) は、疫学において特定の疾病に罹患した母集団のうち、その感染が死因となって死亡する割合。致命率は通常、%で表されリスクの測定値を表す。

 なお、英語では fatality rate としていましたが、正確には、その前に caseがつき、
case fatality rate(CFR)となります。

 さて、日本政府は緊急事態宣言を全都道府県で解除しましたが、今回の調査結果を見ると、100人以上の感染者がある都道府県の致命率(CFR:%)は、多くの都道府県で増加しています。


 致命率は、救急搬送(ネットワーク)、救急医療、病床数、院内リスク管理体制、医師・看護数、既往症・持病者対応、高齢者対応など院内感染、医療崩壊に通ずる重要な観点の総合指標と言える指標であり、これが高い自治体を安易に解除することはリスク管理上きわめて問題があります。

 その観点で、以下のデータをご覧ください。赤色がCFRが5月26日調査結果より上昇している都道府県です。また全国平均も増加しています。

 なお、世界平均(WHO調査)、ドイツ、韓国についても調べましたので、ご覧ください。

感染者数100人以上の都道府県
2020/5/16
2020/5/26 今回調査
2020/6/4
CFR CFR CFR
群馬県 12.2* 12.8↑ 12.8-
富山県 8.04* 9.25↑ 9.7↑
北海道 7.31* 7.85↑ 8.0↑
石川県 7.02* 8.14↑ 8.7↑
愛知県 6.71* 6.67 6,6-
福井県 6.56* 6.56 6.6↑
兵庫県 5.44* 5.72↑ 6.0↑
茨城県 5.36* 5.36 6.0↑
神奈川県 5.11* 5.69↑ 6.3↑
千葉県 4.68 4.87↑* 4.9↑
岐阜県 4.67 4.67 4.6-
埼玉県 4.60 4.70↑* 4.9↑
東京都 4.35 5.58↑* 5.8↑
沖縄県 4.22 4.23↑ 4.9↑
福岡県 3.81 3.87↑ 3.7-
大阪府 3.73 4.38↑ 4.7↑
京都府 3.63 4.19↑ 4.7↑
広島県 1.21 1.80↑ 1.80-
滋賀県 1.00 1.00-
全国 4.37 5.23 5.3↑
全世界平均 4.4 6.4↑ 6.0-
ドイツ 4.5 4.62 4.7↑
韓国 2.4 2.38 2.3-
Source in World and Germany: WHO