|
私は常々、民主党をして自民党別働隊、松下政経塾内閣と揶揄してきた。野田首相は、政権公約にまったく存在しない消費税増税に自分の政治生命をかけると言い、原発銀座、若狭湾にある大飯原発の再稼働についても、「国民生活を守るために再起動すべきだというのが私の判断だ」と述べたという(以下の記事参照)。 この首相はあらゆる意味でKYである。血迷っているとしか思えない。 「原発を止めたままでは、日本社会は立ち行かない」のは、経済産業省であり、原発産業であり、電力業界であり、原子力工学の研究者ら原発ムラの住人である。一体、何を考えているのだろうか? 野田という人物は、何ら主体性もなく、側近に悪魔の囁きをされると、すぐにその気になってしまうらしい。消費税増税における財務官僚、原発再稼働における経済産業官僚.....と。 覚えている人も多いだろうが、その昔、民主党の若手議員、永田衆議院議員が、届いたメールを本物と間違えた事件がある。何と、そのガセメールを本物と検証したのが、前原衆院議員と野田衆議院議員だった。永田議員は、最終的に自殺に追い込まれたが、前原議員も野田議員も依然として何ら責任を取っていない。
◆再稼働宣言 「安全神話」吹聴する首相は原子力村の広報部長 田中龍作ジャーナル 明確なのは、野田首相や松下政経塾系議員には、主体性も自主性もないことだ。自分の頭で考える能力もないから、側近のまことしやかな囁きに飛びついてしまう。 野田首相はじめ松下政経塾系の政治家は、あまりにも浅はかで資質の欠ける人物である。 小出さんが作成されたグラフ(以下参照)によれば、過去数10年、原発などなくても日本の最大需要電気量は賄えてきた。国民の省エネや節電意識が高まり、企業の自家発電も増え、さらに中長期的には自然エネルギー開発が伸び得ることが明らかな今、なんで拙速に原発の再稼働などを焦るのか! まさに思考停止で、体性も自主性もなく自分の頭で考える能力もないから、悪魔の囁きに耳を傾けるのだろう。それにつけても、関西経済界はおよそ関西圏の将来など考えていない単なるエコノミックアニマルに過ぎない存在だ! もっぱら、こういうとアニマルに失礼だろう。 アニマルの方がよほど危機感を備えているからだ。 ところでで、野田首相はじめ政府は、関西電力大飯原子力発電所の再稼働を急いでいる。来週にも最終判断する段階に入っている。 そこで、第三者として実施した関西電力大飯原発が福島第一原発並の事故を起こした場合の3次元流体力学モデルを使用した物理現象レベルでの移流、拡散シミュレーションを報告したい。 このシミュレーションを見れば、誰でもがこの原発が事故を起こすとどうなるかが分かる。 以下に関西電力、大飯原発事故時の影響範囲と影響程度を示す広域シミュレーション結果を風向、風速毎に示しす。 ◆青山貞一・鷹取敦:関西電力大飯原発 事故時シミュレーション(凡例付) http://eritokyo.jp/independent/aoyama-3d004a.htm このシミュレーションでは、京都、滋賀、大阪、兵庫にある都市への影響をもたらす北風系風向(NNE, N, NNW, NW)のみを表示してある。 発生源強度は、福島第一原発事故時(2011年3月15日)の主要風下モニタリングポイントの空間放射線量率をもとに逆シミュレーション法により逆算した値としている。 シミュレーション結果は、すべて1時間値の物理量であり、一切、評価は加えてない。あくまで事故時の住民避難に対応している。 なお、今回は地形図と凡例を付けているが、凡例はあくまでひとつの目安としてほしい。 結果は、見ていただければ直ちに分かるように、北風系の場合、京都、滋賀は甚大な影響を被ることになりますが、さらに大阪、兵庫にも大きな影響が及ぶ。 重要なことは地震、津波による原発事故では若狭湾に立地する高浜、美浜、敦賀など他の原発にも類似の事故が起きる可能性が大きく、その場合には、複数の原発による累積的影響が関西圏一帯に及ぶことが容易に想定される。 上記はあくまでも物理的なシミュレーションである。従って、政治家が勝手に安全と判断し、再稼働を判断すべきではない。また今後、UPZ/EPZにもとづく避難指針を策定し、関連住民の一大避難訓練を実施すべきと考える。 以上 |