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◆巨大ダム開発と限界集落 ところで、友人の市野和夫さん的に言えば、巨大なダムは出来たものの、この南相木村は限界集落化がすすみ、2日間、30分走っても、ひとっこひとり会えませんでした。 限界集落とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落を指す日本における概念です。
以前、この無医村の南相木村に青山、池田の友人、知人でもあります色平医師が赴任しており、そのころ、一度、来ています。 群馬県南西部や長野県南東部には、このように上野村、南牧村(以上群馬)、北相木村、南相木村(以上長野)と日本を代表するような超高齢化、超少子化、超過疎化の限界集落が多数あります。 今回は上野村だけでなく南牧村、北相木村、南相木村を現地視察しました。人口はそれぞれ1200人から2500人程度の山間地の集落です。 上記の地域でとりわけ限界状態が進んでいるのが馬坂地区(まさか)地区です。
馬坂を北上すると田口峠に出ます。 群馬県と長野県の県境には、北から@毛無峠、A鳥居峠、B湯ノ丸峠、C田口峠、D十石峠、Eぶどう峠などの峠がありますが、とりわけ田口峠は、人里離れた限界集落の延長にある峠であると言えます。 国(国土交通省)や東電などの電力会社は、多くの場合、限界集落の最上流部の山間地にダムをガンガンつくってきました。 しかし、それにより、一層、限界集落化が進んでいる現実があります。仮に道路が整備され、橋やトンネルがたくさん出来ても、まちやむらは寂れるばかりなのです。 しかも、本当につくられたダムが有効に働いているのか疑わしいものばかりです。しかも、巨大ダム以外にも膨大な数の砂防ダムや河川改修をすることで、自然はとどめなく破壊されています。 首都圏の人口は3000万人になんなんとしている中、同じ首都圏の周辺地域では、急激に高齢化、過疎化、少子化が起きている現実を直視する必要があります。これは何も首都圏の周辺地域だけでなく、地方の至る所で起きている問題でもあるのです! 3日目の29日に、中之条町、草津町などを探訪しました。また草津温泉を通りました。ちょうど、池田さんの先輩でもある皇后陛下がピアノを演奏に草津にいらしていたようですが、現地では交通規制はありませんでした。 湯畑近くに店で、温泉まんじゅうを買おうと、車を降りた途端、非常に高濃度の亜硫酸ガスのパフを青山が吸い込み、いきなり発作が起きました。 すんでの所で倒れるところでした。これにはおどろきました。幸い、大事には至りませんでしたが、やはりいおう系の温泉は避けた方がよいようです。 なお、最後の日も、帰りは北軽井沢→軽井沢→下仁田町→南牧村→上野村→神流町→小鹿野町→秩父市→皆野町→長瀞町→寄居町を通って帰京しました。 |