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◆沖縄市ドラム缶 米国・独基準を大幅超、対策に甘さ 琉球新報 2013年9月3日朝刊1面 沖縄市と国の調査により沖縄市のサッカー場で見つかったドラム缶22本のうち2本から国内の環境基準値を超えるダイオキシン類が検出された問題で、市と国両方の調査結果をドイツの環境基準値と比べた場合、ドラム缶から検出されたほとんどの検体が基準値を超えることが2日、分かった。環境総合研究所(東京)が指摘した。ドラム缶から検出された全石油系炭化水素(TPH)の濃度も米国内で浄化対策指針が求められる基準値を超えていた。TPHは国内に基準値がない。 専門家は日本の環境基準や土壌汚染認識の甘さ、現行の米軍基地汚染対策の限界を指摘している。 沖縄・生物多様性市民ネットワークが、沖縄防衛局と沖縄 市の調査結果について分析や評価を環境総合研究所に依頼した。 環境総研によると、子どもの遊び場のダイオキシン類のドイツ基準は毒性が1グラム当たり100ピコグラム(ピコは1兆分の1)、住宅地は千ピコグラムなどとなっている。これに対し日本の環境基準は土地の種類を問わず千ピコグラムだ。 ドラム缶22検体のうち、沖縄市の調査で20本が150〜8400ピコグラム、防衛局の調査で19本が160〜1100ピコグラムとなっており、ドイツの基準を超えた。環境総研の池田こみち顧問は「子どもがサッカー場を利用することに配慮し、諸外国の基準を参考にすることが重要だ」と指摘した。 TPHについては、防衛局調査のドラム缶22検体全てで、米国の州によっては浄化対策指針が必要とされる100や千ミリグラムといった基準を超えていた。最も高濃度の検体は1キログラム当たり9万3千ミリグラムだった。防衛局は検出値について言及していない。 |