|
次に、日本人を不幸にしている原因と結果に関するデータを見てみよう! (1)一人当たりGDP 下図は、一人当たりGDPのランキング表である。出典は、左からIMF、世界銀行、米国CIAである。 ミシガン大学はじめ各種の「幸福度」調査で第一位となっているデンマークは、一人当たりGDPは、それぞれ6位、8位、7位、一方、日本は、それぞれ16位、22位、19位であり、いずれもデンマークより10位程度低くなっていることが分かる。 |
つまり、いくら国民総所得(GDP)が大きくても、結果的に一人当たりGDPが少なければ幸福度は上がらないということを意味している。上の表からは、一人当たりGDPで日本より上位にいる国々は大部分が幸福度でも上位にいることも分かる。
(2)日本人(世帯)の平均年収の推移 日本人(世帯)の平均年収の推移である。見て分かるように、日本の給与所得者の平均年収そして1世帯当たりの平均所得金額はいずれも、単調な右肩下がりとなっている。 図 日本人(世帯)の平均年収の推移 出典:民間給与受給実態調査 たとえば給与所得者の平均年収は1999年に約460万円だったものが、2008年には約430万円に、1世帯当たりの平均所得も平成8年に約680万円あったのが平成17年には約600万円へと大きく下がっている。 巨大上場企業が税引き後の利益を内部留保している日本では、労働者とりわけ非正規雇用の労働者には所得が移転せず、働けど働けど実質所得はどんどん下がっている現実もあるだろう。 2011年3月の大震災以降、さらに全国平均値が下がっていることが推察される。 (3)男女賃金格差 日本は、OECD諸国の中で最も男女格差が顕著な国となっている。 以下は男女の賃金格差の国際比較である。 日本の女性の賃金は男性の45%にしかなっていない。これに対し、スカンジナビア諸国は、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドなどが70%超で上位を占めている。 図 賃金格差に見る女性の社会経済参加の国際比較 出典:国連開発計画 もっぱら、世界経済フォーラム(WEF、ダボス会議)によれば、日本は男女格差で世界ランク79位(1位が男女格差が少ない)となっており、先進諸国で最下位となっている。 出典:青山貞一 日本の男女格差を経済参加度で見ると、日本は 世界101位となっている 出典:WEF2012年版 「ジェンダー・ギャップ指数」 つづく |