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原発事故時3次元流体
シミュレーションシステム、
バージョンアップ
青山貞一
環境総合研究所顧問
掲載月日:2012年11月11日
 独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁


 新聞につづき、週刊金曜日、Days Japanなど原子力規制委員会シミュレーション問題で新聞、雑誌の取材が相次ぎました。

 写真雑誌 Days Japanは次号で表紙と本文に環境総合研究所による若狭湾に面する原発全てが事故を起こした場合、しかも北風系だった場合どうなるか、その一大フルカラーシミュレーションを掲載します。

 週刊金曜日記事の最後でも伝えましたが、橋下大阪市長がこのシミュレーション結果を見ていたら、果たして再稼働を認めたかどうかが問われます。若狭湾に巨大地震、津波が起き、しかも北風系が事故直後から1週間吹くと、京都、滋賀、大阪、兵庫にかなりの放射性物質が飛散し、関西地域の住民の多くは外部、内部被曝を受けることとなります。

 Days Japanでは、本文でもフルカラーで地形を考慮した北海道泊原発の広域シミュレーションを規制委の稚拙なシミュレーションと対比し掲載しています。

 ぜひご覧下さい!

 環境総合研究所の原発事故時3次元流体シミュレーションシステムは、従来の6000ケースから30000にケースを増やし、さらに大間、上関など立地予定原発もオプションで対応するよう、現在数値計算中です。

 また従来の広域シミュレーションに加え、原発直近からUPZ対応地域の詳細地形を考慮したズームアップシミュレーションも、関連自治体の要望に対応したオプションに加えています。

 システムは全国各地の原発が事故を起こした場合の地形、風向、風速、発生源強度などに対応し、普通のノートパソコンでも数秒で結果を画面にフルカラー表示するものです。

 シミュレーションは1時間ケースが基本ですが、気象データ次第で1日、2日、1週間、1ヶ月、季節、年平均などの任意の重合計算も従来はバージョンから可能です。

 原発から5、10(PAX)、30(UPZ)、70km(米国NRC)など、1km単位の任意の地点で、原発直後から1日、1週間、1ヶ月、...70年後までの積算線量を瞬時に表示します。被害想定、避難はもとより、基礎自治体が制定する原子力防災計画策定に絶大な威力を発揮します!

 さまざまな間違いですでに3回も会見を余儀なくされている原子力安全委員会のシミュレーションは、いうまでもなく一番重要な地形を考慮していません。私が人身(心)を惑わす規制委のシミュレーションというブログを書いていますが、これほど重要な問題に、何度も何度も間違いを繰り返す規制委や環境省は、国民に税金を返せと言いたいです。

 またあのSPEEDIについても同様です!