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   東マレーシア・サバ州現地調査

キナバル・パーク

Kinabalu Park


青山貞一 Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda

掲載月日:2015年2月14日
独立系メディア E-wave Tokyo


<全体目次>



 1月31日 成田→コタキナバル(東マレーシア・サバ州)
 2月 1日 ~ 2月4日 現地予備調査
    1日 熱帯雨林自然保護区野生生物観察
    2日 ボルネオ島最北部クダッ現地視察
    3日 キナバル山麓、キナバルパーク現地視察.......●
    4日 コタキナバル市内視察
 2月 5日 コタキナバル→成田


 下の地図はグーグルアースで見たキナバル山とキナバルパーク(公園)です。この一帯は世界遺産に登録されています。


グーグルアースで見たキナバル山とキナバルパーク  出典:グーグルアース 

 さらに下はグーグルマップの地形図で見たキナバル山です。


グーグルマップの地形図で見たキナバル山  出典:グーグルマップ

 当初、キナバル山は富士山のような単峰の山のように思っていましたが、現地で見ると、山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳のように、いくつもの山が連なって全体を構成しているようです。

 そのため、見る角度によりまるで違った山に見えるのです。これも妙義山の場合と同じです。ただし、妙義山は標高が1100mしかありません。
 

群馬県の妙義山    出典:Wikipedia

 下の写真は山岳道路から雲で隠れたキナバル山の山頂を撮影したものです。この山岳道路の標高は1100~1300mもあります。

 2015年2月3日の午前、キナバル山頂は雲に隠れ、残念ながらどの角度から見てもほとんど見えませんでした。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-2-3

 ところで、キナバル山は1851年、プラントハンターのヒュー・ローによって初登頂を果たされました。
 
 キナバル山域は、キナバル自然公園として、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されていおり、キナバル山のあるサバ州の旗には、キナバル山が描かれています。


サバ州の旗  

 熱帯雨林にあって、キナバル山系は非常に自然、生態系が豊かで生物多様性に富んでいます。プラントハンターのヒュー・ローはこの地で76種の新種の植物を採取しています。

 キナバル山麓には世界でも有数の生物多様性に富み、6000種以上の植物と100種以上の哺乳類が確認されています。

 またキナバル山頂には、花崗岩による独特の岩場が広がっています。また山の麓は、熱帯雨林特有のジャングルとなっています。熱帯雨林から高山帯までの特異な動植物が数多く存在しています。

 山麓のジャングルでは、世界最大の花とも言われるラフレシア、食虫植物として有名なウツボカズラが原生しています。


◆ラフレシア(Rafflesia)

 ラフレシアは、東南アジア島嶼部とマレー半島に分布するラフレシア科ラフレシア属の全寄生植物で、十数種を含む。多肉質の大形の花をつけるものが多く、中でもラフレシア・アルノルディイ Rafflesia arnoldii (日本語で「ラフレシア」と呼ぶ場合、たいていこの種を指す)の花は直径90cm程にも達し、「世界最大の花」としてよく知られています。
 
この花の花粉を運んでいるのは死肉や獣糞で繁殖するクロバエ科のオビキンバエ属などのハエであり、死肉に似た色彩や質感のみならず、汲み取り便所の臭いに喩えられる腐臭を発し、送粉者を誘引します。

名称の由来・他
ヨーロッパ人ではシンガポールの建設者であるトーマス・ラッフルズの調査隊がこの植物を最初に確認した。確認された1826年当時はまだ科学がある程度しか進んでいなかったため、同行したメンバーは「人食い花ではないか?」と恐れたが、ラッフルズはそんな迷信を恐れず、花に触って無害である事を証明したとされています。 
 調査探検に同行した博物学者のジョセフ・アーノルドが、スケッチ・観察・標本などを作り(「形態」で後述されている主な特徴のほとんどは、アーノルドが調査したものです)近代植物学の世界に紹介、学名はこの2名にちなんで献名されRafflesia arnoldii(ラフレシア・アルノルディイ)と名付けられました。 主な出典:Wikipedia
 
 下の写真は、世界最大の花、ラフレシアです。直径は大きなもので80~90cmにもなります。


This photo of Kinabalu Park is courtesy of TripAdvisor


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ウツボカズラ(Nepenthaceae)

 ツボカズラ(靫葛)は、ウツボカズラ科(Nepenthaceae)の総称で、代表的な食虫植物です。または、そのうちの一種、Nepenthes rafflesiana の標準和名です。ただし、ウツボカズラが Nepenthes rafflesiana の和名として使われることはほとんどありません。ウツボカズラ科はウツボカズラ属のみからなり、野生で約70種が知られています。

生育環境
 東南アジアが分布の中心である。東北側は香港から、フィリピン、タイをへてミャンマー、スリランカからセーシェル、そして飛び離れてマダガスカルに2種があります。南はオーストラリアのヨーク半島まで分布があります。この奇妙な分布は古くから注目を集め、ネペンテス型分布などと呼ばれています。

 しかし、インドネシア、マレーシアに種類が多く、最も集中しているのはボルネオ島で、キナバル山などを中心に多くの種が生育しています。低地から3000mくらいの高地にまで生育地があり、特に高地には特殊なもの、変わった姿のものが知られています。やや湿った場所に生育するものが多く、森林内や湿気の多い斜面などにある。湿地性の種もあります。また、着生の種も知られています。

特徴
 葉が壺型に変形し、虫を捕らえられます。普通はつる植物で、他の植物に寄りかかって高くまで登ります。一部に高く伸びない草本的なものもあります。根は貧弱で、あまり発達しません。時に根元からも新芽を出します。

 葉は楕円形で、平行脈になっています。葉柄はひれがあって、基部は茎を抱くものが多いようです。葉の先端は細長く伸びて、その先端に壺状の捕虫器をつけます。この細長く伸びた部分は、巻き鬚の役割も兼ねていて、途中の部分が他の植物に巻き付いたりもします。

 和名は、この袋を矢を入れる容器である靫に見立てたものです。英名は 'Tropical Pitcher Plant' です。花はよく伸びたつるの先端に、穂状に長く伸びた総状花序として生じます。雌雄異株で、雄花と雌花は別の株につきます。いずれの花も小さく地味で、目立つものではありません。花びらは四枚、成熟すると反り返ります。雄花はその中央に多数の雄しべが集まって、雌花では雌しべが、いずれも花の中央から前に突き出しています。種子はごく小さく発芽すると小さな双葉を出しますが、その次に出る本葉はごく小さな捕虫器のみからなり、葉が出るたびに、次第に大きい捕虫器と葉をつけるようになります。

主な出典:Wikipedia

 下の写真は食虫植物のウツボカズラです。


This photo of Kinabalu Park is courtesy of TripAdvisor


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 以下は名前が不明な植物です。


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 ところで、キナバル山で世界遺産に登録されているのは、キナバル・パーク、キナバル自然公園です。キナバル・パークは、下の紹介にあるように、キナバル山を含む、3つの山を中心とした山域の保護を目的とした自然公園を意味しています。

◆キナバル自然公園(マレー語: Taman Kinabalu、英語: Kinabalu Park)


 
 キナバル自然公園は、ボルネオ島のマレーシア領内、北端部のサバ州にあるキナバル山を含む、3つの山を中心とした山域の保護を目的とした自然公園を意味します。

 マレーシアの国立公園であり、キナバル国立公園(マレー語: Taman Negara Kinabalu)とも呼ばれます。2000年に、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されています。

概要
 キナバル山はボルネオ島のジャングルは、アマゾンやアフリカ大陸に存在するジャングルより古いといわれています。そのため公園内は、特有の動植物が多く存在しています。特に、世界最大の花とも言われるラフレシア、食虫植物として有名なウツボカズラが原生しています。

 また公園本部 (Park Headquarters; Park H.Q.) から約40キロメートルの場所にはポーリン温泉 (Poring Hot Spring) が存在しており、地元住民、登山者等の保養施設となっています。


キナバル パーク (トリップアドバイザー提供)

主な出典:Wikipedia

 下は世界遺産、キナバル・パークの入り口で現地の住民に撮影して頂いた写真です。何しろ、この日は最初から曇り空、この、キナバル・パークではすごい霧となっていました。

 今回は当初から登山の予定はなかったので写真のようなサラリーマン的な格好をしていました。背後の看板には、左側にラフレシアの花があります。


キナバル・パークにて
撮影:現地の方 Nikon Coolpix S6400 2015-2-3

 下はマウンテン・ロッジの写真です。 


This photo of Kinabalu Mountain Lodge is courtesy of TripAdvisor


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 以下はキナバル・パークから見たキナバル山です。


This photo of Kinabalu Park is courtesy of TripAdvisor


キナバル パーク (トリップアドバイザー提供)


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つづく       <全体目次>