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週刊金曜日の2013年2月1日号に以下の記事が掲載された。執筆したのは、以前私のところに南相馬の産廃訴訟で取材されたジャーナリストの瀬川牧子さんである。
瀬川牧子さんは、2011年5月に以下の記事を書いている。
ところで、2013年1月下旬、上記の件で友人の坂本博之弁護士から電話があった。 内容は、南相馬の原町共栄クリーン(産廃業者)に関する一連の裁判のうち、もっとも重要な裁判、すなわち福島県がひとたび下した廃棄物処理施設の設置許可の取り消しを求めた行政訴訟(抗告訴訟)に関するものだった。 現在、南相馬市の市長をされている櫻井勝延さんたち(市議や市長になられる前)が起こしたこの産廃処理施設設置許可取消訴訟に対し、福島地裁は昨年6月、設置許可を取り消した。 下は2009年時点での南相馬市大甕地区の産廃処分場建設予定地。現在は見るも無惨に造成されている。 2009年時点の南相馬市大甕地区の産廃処分場建設予定地 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 2009.12 2009年の現地調査時の南相馬市大甕地区の産廃処分場建設地 動画撮影:青山貞一 2009年の現地調査時の南相馬市大甕地区の産廃処分場建設地 動画撮影:青山貞一 2011年6月時点の南相馬市大甕地区の産廃処分場建設現場 撮影:鷹取敦 櫻井勝延(南相馬市長) 撮影:鷹取 敦 南相馬市大甕の産廃処分場建設現場視察 左から地元住民、青山貞一(中央)、池田こみち(右) 撮影:鷹取 敦 判決後、福島県は設置許可を取り消したが、行政訴訟に訴訟参加していた原町共栄クリーン(産廃業者)が仙台高裁にこの件で控訴した。 2013年1月下旬、仙台高裁は、この共栄クリーンによる控訴を却下だか棄却したとのことだ。 もし共栄クリーンが上告すれば最高裁審理はあるものの実質的に、この15年間、20もの裁判が起こされた南相馬市の産廃問題は櫻井勝延市長ら住民側が完全に勝つことになるとのことだ。 ただし、産廃業者による櫻井市長等への民事訴訟で仙台高裁まで業者側勝訴となっていた3億円にのぼる損害賠償事件は未決着であり、現在最高裁で審理中とのことである。
下の写真は2011年6月、福島県内放射線測定調査で南相馬に行ったときに撮影したものである。 相馬太田神社にて 左から青山貞一、櫻井勝延市長、池田こみち 撮影:鷹取 敦 今回の行政訴訟が最高裁で結審し、勝訴すれば民事の損害賠償事件にも影響があり、最終的に3億円問題が解決する可能性もあると思う。 詳しくは坂本弁護士からメールでの連絡が入ると思われるが、何度も原ノ町、南相馬にでかけ応援してきた者として嬉しい限りである。 昨年は片道6時間半で南相馬市の再生可能エネルギー推進ビジョン策定会議に委員として参加していたが、未だ復興のめどがたっていない三重苦の過酷な現実のなかで、櫻井さんらに大きな光がさしてきた。 南相馬市海浜部の津波被災地 撮影:青山貞一 東日本大震災によって冠水した南相馬市の地域(赤色部分) 撮影:青山貞一 以下は坂本弘之弁護士から届いた詳報である。
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