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光ネット回線接続奮闘記
青山貞一 Teiichi Aoyama
独立系メディア Ewave Tokyo
2018年7月23日、8月19日更新
 無断転載禁

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関連検索ワード: NTT東日本、NTTコミュニケーションズ、OCN、プロバイダー、OCN光

 2018年8月19日夜9時から10時、以下のようにダウンロードで従来の4倍以上の速度がでるようになりました! ただし、アップロードはあまり改善されていません。

 この夏に導入したOCNの光回線は、上限が1Gbps=1000Mbpsなので、東京都品川区で、この時間920Mbpsがでているといういことは、ほぼ上限の限界性能がでているといえます。











はじめに

 2018年春、永年、電話とフレッツADSLを使用してきたNTT東日本から2018年5月末日までに申し込めばフレッツ光の回線工事費が無料となるという親展はがきが来た。

 永年フレッツADSLを使用してきて、とりたてて不具合はなかったが、周辺の友達がAU光などに乗り換えていたこともあり、自分もそろそろ光回線に移るかなと考えていた矢先、5月末日近くに、0120電話でNTT東日本のつくばセンターに電話を入れた。この電話はじめ大部分の関係電話は0120系で無料である。

 その結果、5月末までに電話であれ申し込めば、通常18000円かかる光ケーブルを電柱、電線から自宅に引き込み、さらにPCとの間のルーターまた光電話も使えるシステムを貸してくれることが分かった。(この種のルーターシステムはNTTからの貸与となっており契約終了後返却することになる)

 しかし、今まで「プロバイダー」だけを東急グループのイッツコムを使っていたこともあり、回線工事と回線接続以外のプロバイダーをどうするかが問題となった。もっぱらプロバイダーの費用は1000円以下である。

 フレッツ光を含むNTT東日本は法律上、プロバイダー業はしていけないとのことだ。法律上というのは、NTTが独占禁止法上、多数の会社に分社化する際、NTT東日本とNTT西日本は、電話回線、インターネット回線(ADSL、光)は行えるものの、プロバイダー業はできないこととしたのだ。

 そこで勤務先の同僚に聞いたら、研究所はプロバイダーとしてOCNを使っているとのことだ。OCNはNTTコミュニケーションのプロバイダー業者のことである。そこでWebで調べたところ、NTTコミュニケーションがNTT東日本より廉価に光回線が使えることが分かった。しかも回線業務もNTT東日本から卸値で対応しており、プロバイダー業もしているため光インターネット業務を一括して行っていることが分かった。

 下の図で、左は以前、右は今後の契約形態だ。

 
出典:OCN光(NTTコミュニケーション)

 OCNでは、いわゆる光回線をNTT東日本のものを使い(卸してもらい)それに自社のOCNプロバイダーを組み合わせて消費者に売るということだ。もともと、プロバイダイー接続料は月々100円〜1500円程度だが、これがないとインターネット回線は使えない。

 OCNの代理店に無料の0120系の電話を入れると、2018年6月6日までなら、無料でNTT東日本が担当し18000円する光ケーブルを電柱、電線から自宅に引き込んでくれ、しかも回線利用料は、NTT東日本が5200円(プロバイダー料金別)なのに対し、OCNは5100円でプロバイダー料金が込みという。

 仮にプロバイダーだけの月々の料金が1000円とすると、NTT東日本の場合、6200円、OCNだと5100円となる。いずれもキャンペーン期間中なら18000円の工事費は無料である。ただし、上記の料金はあくまでも戸建て住宅(建築物)の場合である。

 そこで、OCNキャンペーンの最終日の6月6日、OCN代理店にFAXで仮に申し込んだ。

 しかし、ここで大問題が発生した。私の自宅の電話とフレッツADSLは、父親の名義となっていたが、父親は52年も前に亡くなっていた。NTT東日本は名義替えには1か月かかる場合もあるという。いまどき名義替えに1か月もかかること自体異常だ。

 しかし、ここはぐっと我慢し、まずはNTT東日本に自宅の電話とフレッツADSLの名義を替える手続きをとった。名義替えは無料だが、結構手続きは面倒だ。NTT東日本の担当者に電話すると、問題なく早ければ2−3日、1か月かかることはまずないという。つまり、1か月と言った係員は、光通信と電話をNTT東日本からNTTコミュニケーション(OCNを含む会社)にもって行かれるのを恨んでそういったのではないかと思えた。

 名義手続きの変更は10日弱かかったが、完了した。

 そこで、光電話とOCN光回線を正規に申し込んだ。光電話が基本料金500円/月、OCN光回線が5100円/月である。これには上述のプロバイダイー料金も含まれている。ちなみに光電話とOCN光回線(プロバイダー料込み)これらの月額料金は従来の電話基本料金、ADSL月額料金、さらにイッツコムのプロバイダー料金より大幅に廉価になる勘定だ。

 その後、OCNから工事日の都合を聞いてきた。こちらの条件を伝えたところ、数日後に7月18日(水)の午後4時から午後5時30分行いたいという返事が来た。安全を見て当日は研究所を休み午後1時過ぎから自宅で待っていると、案の定、午後1時30分に日本コムシスというNTTの子会社の担当者二人が自宅に来られえた。当初予定の午後4時だと、大変なこととなった(笑)。

 私は事前に、光ファイバーケーブルをどこに通すか、鉄骨3階建てのビルのどこの穴を使うか、それとも新たに穴をあけるかを自分自身でも検討しておいた。また、どこにルーターを置くかについても決めておいた。ルーターは結構発熱もあり、また猫が簡単にのぼれるところだと、落とされる可能性もある(笑)。

 しかし、担当者はさすがこの道のプロ、いろいろ実験され、従来ADSL+電話の回線を入れていた街路の電線から自宅の建物につけられた「穴」が十分使えることが分かり、宅内のあらかじめ決めていたルーターを置く場所まで光ケーブルを配線してくれた。上記は7月18日夕方のことである。

 その後、肝心なOCN光への接続を試みた。OCNの簡単マニュアルを当初試したが、なぜかうまくつながらない。簡単、本格を色々試みたが最終的にNTT東日本のフレッツ光用「簡単接続マニュアル」通りで、やっと光回線が全面開通した。19日午前2時のことだ。

 もっぱら、OCN側は無料で技術者を派遣し接続をしてくれると説明所に書いてあったが、いくら無料でもわざわざOCNの担当者に来てもらうまでのことはないだろうと考えており、その通りとなった。


 以下は接続設定及び高速化するためのポイントだ。

ルーター・プロバイダーへの接続

(1)接続設定を自分で行う場合、各社がさまざまな簡易、簡単ソフトを無料で出している。
 
 接続設定では大別して2か所、すなわちルーターの設定とプロバイダーへの接続があるだけだが、 本来、接続設定はipアドレスやルータの認証IDなどという用語を使っているが、簡単マニュアルではそれらを一切使わない。

 そこで簡単マニュアルの指示通りに文字、数字を入力することが大切で、余計なことを考えると間違える(笑)。
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(2)重要なこととして、万一、間違ってルータやプロバイダーの設定を行った場合、ルータには「工場出荷」段階に初期化するためのハードあるいはソフトのスイッチがあるので、これを実施すれば、ルータなどの初期接続設定を間違えてもやり直しがきく。焦らないことが大切。

 以下は、数ある簡単マニュアルのうち分かりやすかったNTT東日本のフレッツ光用セットアップ簡単マニュアルのURL。OCNの場合も、ルーターの箱にこのパンフレットが入っている。

 http:flets-east.jp/soft/setup/



 下は自宅に設置したOCNのルーター。


撮影:青山貞一  Nikon Coolpix S9900

高速をだすために

(3)接続後、最も重要なことは、「スピードテスト」を頼りにより高速とすることである。Webで、スピードテストと入力するだけで、各社が、「スピードテスト」を出している。テストはダウンロードとアップロードの2つで行う。

(4)ここで重要なことは、光ケーブルは屋内で長くなってもほとんど損失がない。これに対し、今まで使ってきたLANケーブルは長ければ長いほど損失を生むことだ。
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 光回線用のルーターとパソコンは直接続することが大切だ。ルータの種類にもよるが、ルータの次に従来のハブを入れると、それだけで速度が1/3以下となった。

 ルーターには3−4個のパソコンを繋ぐLANケーブル用のコンセントがあるので、これに直にLANケーブルを接続することがベストだ。すなわちルーターを複数のパソコンで使う場合は、ルーターに4つあるコンセントからそれぞれにCat7など超高速対応のLANケーブルで直結するのがよい。なまじハブを使って複数のパソコンに分岐する場合には、以下の注意が必要だ。

 私の場合、複数ある高速パソコンそれぞれにルータを繋ぐ必要があったので、!Gbps対応の高速ハブを入れている。1Gbps対応のハブはアマゾで2700円だった。従来のハブを入れると、一気に速度が1/3に低下したので、十分注意すること。できるだけルーターの4つのコンセントからCat7などの高速LANケーブルでそれぞれのパソコンにつなぐのがよい。
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 上記の接続では、ひとつのコンセント毎にIPアドレス設定している場合には、コンセントに接続するPC毎に接続調整をする必要がるある場合もある。事実、OCNのマニュアルには一コンセントは無料だが、二つ目からは接続作業は有料とある。
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(5)光回線用のルーターとパソコンの距離はなるたけ近くし、従来のLANケーブルではなく損失の少ないものにケーブルを替えること。このケーブルの単価は通常のLANケーブルに比べそれほど高くない。LANケーブルの規格(CAT)では6以上のものをつかうこと。
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(8)回線速度は、使う時間帯、使用する場所、ルータを自分一人で使う場合と別途他の人が同時に使用する場合、さらにWiFiをつないでいる場合などで、時々刻々変化する。これはスピードテスト(Web)で速度を確認できること。
 スピードテスト(Web)の例
 https://fast.com/ja/

, 以下は私の場合のダウンロードの値である。単位はいずれも Mbps である。アップロードはダウンロードに比べ高く出る。400Mbps近くがでたこともある。ただし、私の自宅は鉄筋3階の戸建てある。(マンションタイプだと料金は安いが速度はかなり遅くなるはずである。)

 ただし、ルーターとパソコンは従来のLANケーブル約10mで直結している。



以下は2018-7- 23 早朝


以下は2018-7- 23 早朝


 以下は以下は2018-7- 23 早朝ダウンロードが 240Mbps アップロードが 360Mbp でている。



 以下は2018-7- 23 朝の8時40分〜55分における測定値です。


以下は 2018-7-25 6:25 の測定値。





 一番ダウンロードが遅くなる時間帯(ダウンロード混雑時間帯)は、おおよそ午後9時〜午前1時の間のはずなので、2018年7月23日に、それらの時間帯でスピードテストを行ってみた。

   時刻     Download(Mbps)   Upload(Mbps)  
  --------------------------------------------
   21:00     230           260
             260           250
             230           260
             240           270
             240           240
   22:00     210           250
             230           310
             220           260
             240           260
             190           250
   23:00      200           240
             200           300
             260           330
             250           290
             250           290
   24:00      220           330
             240           300
             240           340
             240           290
             260           330 

 確かに21:00〜24:00では、午前2時から午前5時台のように、ダウンロードで290−330という値はでませんでしたが、ダウンロードは平均で232.5Mbps、アップロードは282.5Mbpsと、実用上十分な速度が出ました。

 別のスピードテストでは、以下の測定結果が出ました。測定時刻は午前5時10分〜30分だ。ただし、以下はPCを80cmの距離でルーターに直結して測定しており、上記のスピードテストとは設置条件が異なる。

 1回目ダウンロード418.57Mbs、アップロード463.79Mbps
 2回目ダウンロード453.58Mbs、アップロード494.99Mbps
 3回目ダウンロード461.99Mbs、アップロード529.78Mbps


出典:https://www.bspeedtest.jp/?&again


出典:https://www.bspeedtest.jp/?&again


出典:https://www.bspeedtest.jp/?&again

 現在、光回線で一般的な「1Gbps」は、各所ですべてで損失がない場合の速度であり、最高でも450Mbps程度、通常は上下で200〜300Mbpsの速度がでれば利用上十分であるはずだ。
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回線利用料・プロバイダー利用料について

 回線利用料やプロバイダー利用料などは、ピンからキリまであるが、あまり安いのはいろいろな意味で理由があるので、値段だけで決めないことが大切。

 現在、各社が激しい売り込み合戦をメール、Web、SNSなどで展開しているが、NTT系、AU系、ソフトバンク系などは自社で光回線を持っているが、その他の業者の場合、いくら安くてもどこかに無理があるので要注意である。

 なお、従来の固定電話を使っている場合は、光電話にすると通常、ひと月の基本料金が500円、通話は3分8円ちょっと、地方など遠距離料金もかなり低くなります。光電話は接続調整はほとんどなく、ルーターにある電話丹氏に従来の電話機やファックスをつなげばすぐに使える。
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 複数の電話を使う場合は、ルーターの下部に光電話コンセントがある。ここに分配器(300円程度)を買ってきてつければ問題なく使える。ただし、複数の電話を同時には使えない。