■今年度も継続中! | |||||
1999年度に関東(東京・神奈川・千葉)、中国・九州(広島、山口、九州全県)、北海道(札幌市)を対象にスタートした市民参加による松葉(クロマツの針葉)を生物指標とした大気中のダイオキシン類測定監視運動は、その後も継続され、今年で10年目となります。 この間、北海道から沖縄県宮古島まで、全国各地の市民グループがこの運動に参加し焼却炉周辺や住宅地の大気中のダイオキシン類濃度の測定と監視を行ってきました。また、焼却炉や処分場をめぐる訴訟にも多くの松葉調査のデータが証拠として提出されてきました。 2008年度は記念すべき10周年の節目となります。既に8年間も継続調査を行っている地域もあります。毎年、暮れに環境省が発表する「ダイオキシン類に係る環境調査報告書」を見ると、全国平均の大気中ダイオキシン類濃度は年々低下傾向にありますが、国内の焼却炉の数は一般廃棄物焼却炉だけで1300余、産業廃棄物焼却炉も加えると数千にも上り、依然として「焼却大国」であることに変わりありません。 大気中のダイオキシン類排出量の原因の8〜9割は焼却炉なのです。ヨーロッパの諸都市と比べて日本の大気中ダイオキシン類濃度はまだまだ高いレベルにあります。 同報告書の最新版(19年度版)を見ると、全国740地点の平均濃度は0.041pg-TEQ/m3とされていますが、濃度の範囲は0.0042〜0.58pg-TEQ/m3と測定地点によって依然として高濃度の地域があることがわかります。 この間、市民参加による松葉ダイオキシン調査は地域の発生源を常に監視する役割を担ってきました。行政や事業者が発表するデータに依存することなく、独自に監視を行うことは地域の環境をよりよくしていくために極めて有効な方法です。 松葉は年間を通じて呼吸、炭酸同化作用を通じてその地域の大気の汚染を反映することが可能です。各地で廃プラスチックの焼却やサーマルリサイクルが推進されていますが、その一方で、排ガスの監視は従来のまま、ごく一部の有害物質しか規制・測定の対象になっていません。 環境総合研究所では、今年も引き続き、松葉を生物指標としたダイオキシン類、重金属類、PAH類(多環芳香族炭化水素類)などの監視活動を支援していますので、下記までお問い合わせ下さい。 環境総合研究所:市民参加の松葉ダイオキシン調査 国際会議発表(動画) 市民参加の松葉を生物指標とした大気中ダイオキシン調査関連新聞記事 <連絡先> 市民参加による松葉ダイオキシン調査実行委員会 事務局 池田こみち(環境総合研究所 副所長) ikeda@eritokyo.jp |
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