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武田薬品の研究所建設問題を
イタリアの動物愛護NPO
が注目!

池田こみち

24 March 2009 無断転載禁
初出:独立系メディア「今日のコラム」


 武田薬品が藤沢市と鎌倉市の市境に建設を計画している新研究施設に大規模な動物実験施設が含まれることについて、既に地元の藤沢市民の間でも反対運動が広がりつつあるが、この問題を独立系メディア(外国語サイト)にて英語とイタリア語で紹介(http://www.eritokyo.jp/independent/aoyama-engcol0006.htm)したところ、イタリアの動物愛護団体(NPO)がさっそく関心を示し、同団体のニューズレターに掲載したとの連絡が入った。

団体名:EQUIVITA
掲載ニュースレター:Newsletter 1/09 Sperimentazione animale
         (ニューズレター 2009年1月号 動物実験関連記事)

タイトル:東洋一大規模なバイオ研究所、日本に誕生
     〜動物にとっての地獄世界、我々の健康を脅かす恐怖〜

内容(日本語訳):

 武田薬品(株)は2008年12月に東京都心から50qの藤沢・鎌倉市境に巨大な新研究所を建設すると発表した。日本人報告者からの情報によると、新研究所には高さ43mの建物が15棟建ち、内3棟は病原性の高い微生物を取り扱えるP3施設を持つという。

 動物実験棟が7棟、床面積にして142,500平米を用いて動物実験を行う。さらに実験動物を焼却する焼却炉が2基あり、1基につき150kg/時の焼却を行う。東洋一大規模なバイオ研究所を人口密集地に建設するという暴挙に対し、環境汚染による健康被害への不安、そして動物愛護の観点からも、地元住民は強く反対している。

大量排気・排水の滅菌など安全対策をとるとはいえ、漏出を0%にするのは現在の技術では不可能であり、人口密集地に研究所を建設することの安全性を保障するには不十分であると思われる。

病原体や遺伝子組み換えの実験台にされ、激しい苦痛を伴って殺されていく多くの動物たち。その悲惨な運命を想像しただけで胸が痛む。深刻な事態であり、一刻も早く手を打たねばなるまい。

こちらもご覧下さい。http://www.takeda.com/press/article_32133.html

以下 イタリア語での関連部分:

Nasce in Giappone il piu grande laboratorio biologico dell’Asia:
un inferno per le cavie animali e una minaccia per la salute umana

La societa farmaceutica Takeda ha annunciato a dicembre 2008 l’imminente costruzione di un nuovo grande centro di ricerca in Giappone, in un’area compresa tra le citta di Kamakura e Fujisawa, a 50 km da Tokyo.

Secondo quanto ci hanno riferito alcuni allarmati cittadini giapponesi, il nuovo stabilimento farmaceutico dovrebbe comprendere in tutto 15 edifici, ciascuno alto 43 metri. Di questi, tre conterranno impianti P3 per la conduzione di ricerche su microbi e microganismi e sette, per un totale di 142.500 m2, laboratori per la sperimentazione su animali. La struttura conterra, inoltre, due stabilimenti per l’incenerimento degli animali morti con capacita operativa pari a 150 kg/ora.

La costruzione di quello che si profila come il piu grande laboratorio biologico dell’Asia e fortemente avversata dai cittadini per ragioni di salute pubblica e benessere animale. Si teme, infatti, che le tecniche di sterilizzazione attualmente disponibili siano insufficienti a garantire la sicurezza degli impianti che sorgeranno in un’area ad alta densita demografica. Inoltre, desta viva preoccupazione la sorte dei tantissimi animali destinati a morire tra atroci sofferenze, esposti agli effetti di germi patogeni, microbi e batteri e utilizzati come cavie per la ricombinazione genetica.

Vedi anche: http://www.takeda.com/press/article_32133.html


 武田薬品はこの問題について、地元ですでに住民説明会を始めているようだ。説明会に出席した地元住民によれば、住民の質問に対する武田薬品側の回答はきわめて不誠実なものであり、動物実験問題に関する質問では住民以上に感情的な対応が目立つなど住民との間の信頼関係は依然として築かれていないようである。

 動物実験や動物愛護問題については、国際的な広がりが出来つつある中、武田薬品もグローバルな対応を迫られることになりそうだ。注目しているのは地元住
民だけではない。

−−−−以下関連新聞記事:毎日新聞地方版 2009年3月1日

田薬品:研究所建設問題
反対住民と鎌倉で初の対話集会
議論は平行線に/神奈川

 人体に危険性がある微生物を扱う「P3レベル」実験施設を備える武田薬品工業新研究所(藤沢、鎌倉市)着工に反発する住民らでつくる対策連絡会(平倉誠共同代表、約100人)と同社の対話集会が28日、鎌倉市の玉縄青少年会館で住民ら約130人を集めて開かれた。藤沢市内では開催済みだが、鎌倉側で開くのは初めて。

 鎌倉市職員の司会で始まり、住民が「P3施設なら炭疽(たんそ)菌、鳥インフルエンザ、HIVも扱うのか」と質問。武田側は「現在と近い将来はない。10年後に扱うようになったらお知らせする」と答え、会場から「協議ではないのか」との声が飛んだ。

 また、住民らは「焼却する動物数」を何度も聞いたが、武田側は「数字が独り人歩きして心配する人もいるので」と明らかにしなかった。さらに「新施設は巨大な動物火葬場。もし24時間稼働すると焼却能力はアウシュビッツの4割にも相当し、周辺住民のストレスは計り知れない」とただされた武田側は「われわれも好きで焼却するわけではない」。会場からの「山の中でやれ」の声に「自分だけ良ければいいのか」と反発する場面もあった。

 武田側は4月15日建設開始を明示しているのに対し、住民らが工事凍結を総務省公害等調整委員会に調停申請しているだけに、議論は最後まで平行線をたどった。【永尾洋史】

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090301ddlk14040137000c.html