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福島第一原発の事故による放射性物質の拡散は、日本国内にとどまらず、世界に影響を及ぼしつつある。既にカリフォルニアでは、昨年11月、牛乳からセシウムが検出され大きな問題となり、食品の放射性レベルの測定が始まっている。 今、世界中の女性たちを中心に、これ以上、放射性物質を拡散するのは止めてほしいと、日本政府が推進する「がれきの広域処理」に反対する動きが広がりを見せている。以下の動画を是非ご覧いただきたい。 【海外市民団体の見る日本の汚染瓦礫受入問題】 出典:制作:EON You Tube 海外市民団体EON(エコロジカル・オプションズ・ネットワーク)制作による、2011年11月7日日本領事館提出の汚染瓦礫受け入れ差し止めおよび、不拡散の嘆願書についての一部始終のドキュメンタリーを日本語字幕版で提供している。 EOC(Ecological Options Network)は、主に、食物・農業と健康の自由・核兵器・ 電磁健康機器・クリーン・エネルギー促進など、自然環境保護関連の活動を展開している市民団体である。詳細はWebサイトを参照のこと。 The Ecological Options Network http://www.eon3.net/index.html アメリカ、イギリスなど、各地で、日本のガレキ広域処理について、その問題性を深刻に受けとめて、市民の中で、署名が集まり、昨年の12月、各国で、日本の領事館へ署名を提出しているというのだ。 サンフランシスコの日本領事館に届けられた嘆願書署名は10,000筆を超え、丁寧に黄色い包装紙に包まれ、黄色いバラやひまわりの花束も添えられていた。岩田領事は広島出身でご両親は被爆者であるとのこと、嘆願書を届けた女性たちの思いを受け止めてお互いに涙したと報告されている。 特筆すべきは、この嘆願書への署名運動を行っているアメリカ人の女性たちが、 事故を起こした福島第一原発の原子炉はアメリカのGE社製のBWR(沸騰水型原子炉)マークT型であることを重く受け止め、当初から欠陥のあったことが明らかとなっている原子炉を日本に売った側としても責任を感じるべきであると語っていることである。 出典:English Wikipedia 誰も責任を取ろうとしない日本政府などに比べてなんと真摯なこころ優しい取り組みだろうか。 サンフランシスコだけでなく、同日、ワシントンDCやロンドンでも同様の署名が日本 領事館に届けられたとのことである。 このことは、日本のマスコミには一切取り上げられていない。受け取った署名や嘆願書についてそれぞれの領事館はどのように処理したのだろうか。動画では、サンフランシスコの日本領事館に届けたメンバーが、次のように語っている。 「岩田領事が広島出身の方でご両親も被爆者であることから、私たちは非常に熱い気持ちを共有し、お互いに涙した。そして、領事は私たちがこれ以上放射性物質の拡散をしないように求めていることを理解し、私たちの思いを東京の上層部に伝えると言ってくれた」と。 まさに、今日本政府が行っていることは世界の非常識であり、日本国内だけでなく、世界に不安を広げていることだということを理解するとともに、寄せられた多くの署名や嘆願書をどのように日本政府に伝え、対処したのか、是非明らかにして欲しい。 |