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国民年金問題:悪い冗談(2)
菅代表、福田長官ら4閣僚も未納 

青山 貞一

掲載日:2004.4.29


 最初に明確にしておくが、私は現行の詐欺のような年金制度を良し等としていない。全面的にリセットすべきと考えている。とはいえ、強行採決したり、居丈高に他人を批判してきた閣僚や菅代表の未納が許される訳がない。青山

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 閣僚などの国民年金未払い問題でプライバシーを理由に情報公開を拒否してきた政府のスポークスマン、福田官房長官に国民年金の未払いが分かった。

 4月28日、その福田官房長官は、自身を含め小泉内閣の4閣僚が新たに過去に国民年金保険料の未納期間があったことを認めた。すでに発覚している3閣僚と合わせると7名の閣僚が国民年金を未納していることになる。しかも、4月28日、衆議院厚生労働委員会で年金制度改革法案の採決に踏み切った後の公表であることも許せない。

 一方、民主党も同日、「次の内閣」(ネックスト・キャビネット)メンバーの国民年金未払問題について公表した。それによると何と菅直人代表が厚生省在任中、10カ月間にわたり保険料を払っていなかったことが分かった。唖然!である。菅氏はこの問題で政府を徹底追及してきたからだ。自身も「未納8兄弟」のひとりとなったことになる。

 小泉政権の全閣僚中、7人もの閣僚に未納期間が判明したことを受け、マスコミは閣僚らの弁明をそのまま報道し、「現行の公的年金制度の複雑さなどの問題点」などと書いている。

 だが、国民の多くはその国民年金をけなげに払ってきた現状からして、国民に年金納付を厳しく迫ってきた閣僚の責任は厳しく問われなければならない。

 また社会保険庁が製作した広告に採用された江角マキコさんが国民年金を払っていなかった問題で、居丈高に国会への証人喚問を主張した菅直人代表の責任も問われる。

 さらに、4閣僚の国民年金未払いについて情報を公表する以前に、衆議院厚生労働委員会で年金制度改革法案の採決に踏み切った政府、与党の姿勢も厳しく問わなければならない。まさに閣僚、国会議員「自己責任」はどうなるのか!

 28日に新規判明した閣僚は、以下の通り。

  福田 内閣官房長官
 竹中 金融・経済財政担当大臣
 谷垣 財務大臣
 茂木 沖縄・北方担当大臣


 すでに判明している閣僚は、以下の通り。

 中川 経済産業大臣
 麻生 総務大臣
 石破 防衛庁長官


 いすれにせよ、内閣のスポークスマン、福田内閣官房長官が官邸記者クラブで閣僚らの未払い問題についてプライバシー問題を盾に情報公開を拒否した裏に、福田長官自身の未払いがあった事実は看過できない。スポークスマンの資質が問われる。

 またこの問題を追求する先頭に立っていた菅直人民主党代表に厚生大臣就任時期に未払いがあったことも、いくら言い訳をしたとしても許されない。


提案1  閣僚、代表は「自己責任」を明確にし、役職を辞任すること!

提案2  本会議前に衆参議員全員の調査を行い情報公開すること!

提案3  特権的ないわゆる議員年金を廃止すること!

提案4  国会審議、衆院委員会決議を白紙撤回し、制度、法案を一から作り直すこと!