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フィリピン部隊、イラクから完全撤退完了
青山 貞一

掲載日2004.7.25

 「今日のコラム」では、イラクに派兵している各国の撤退状況を逐次報告しているが、今回、フィリピン部隊がイラクから全面撤退した。

 フィリピンインサイドニュースによれば、世論調査結果では、マニラ首都圏の住民の81%
は米国やオーストラリアとの同盟より国益を優先するべきだと考えており、65%は人質問題に対する大統領の対応を支持している。
 
 フィリピン国民は、自らの意志でイラクからの撤退を「国益」と判断したことになる。米国追随一辺倒の日本だが、日本国民もこのような「国益」の選択があることをもっと知るべきであろう。


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フィリピン部隊、イラク撤退を完了・武装勢力に譲歩

 【マニラ=村松雅章】フィリピン外務省は19日、イラク駐留の人道支援部隊全員がクウェートとの国境を越え、撤退が完了したことを明らかにした。イラクの比人誘拐事件で武装勢力の要求した撤退前倒しに応じた。

 部隊は任務の引き継ぎを完了し、部隊を指揮するポーランド軍司令官へ離任を報告。最後までイラクに残っていた34人が19日にクウェートに出国した。ただ、人質になっている比人運転手アンヘロ・デラクルスさん(46)の解放はまだ確認されていない。

 武装勢力に妥協した比政府には米国などから非難が集中しているが、比国内では撤退前倒しを歓迎する世論が支配的。有力紙インクワイアラーは社説で「正しい決断」と称賛した。イラク戦争を強行した米国を非難する論調も目立つ。 (07:01)

日経新聞 2004年7月20日



イラク撤退、72%が支持


 民間調査機関HB&Aが17日から19日にかけてマニラ首都圏で実施した世論調査によると、イラクで武装集団に拉致されたフィリピン人運転手デラクルスさんを救うため人道支援部隊を撤退させるというアロヨ大統領の決断を72%が支持している。

 調査によると、マニラ首都圏の住民の81%は米国やオーストラリアとの同盟より国益を優先するべきだと考えており、65%は人質問題に対する大統領の対応を支持している。一方、12%は米国や他の同盟国との関係が悪化するとして撤退に反対だと答えた。

 20日に武装集団から解放されバグダッドのアラブ首長国連邦大使館に保護されたデラクルスさんは21日、同国に渡り妻や兄弟と再会を果たした。(Inquirer)

フィリピンインサイドニュース   7月22日(木)


フィリピンのイラク駐留部隊が撤退を完了


[クウェート 19日 ロイター] イラクに駐留していたフィリピンの人道支援部隊が撤退を完了し、隣国のクウェートに到着した。フィリピン政府は今回の撤退が、武装勢力に拘束されているフィリピン人運転手の安全確保につながることを期待している。

 当地のフィリピン大使館員によると、34人の同部隊は、すでに16日にクウェートに到着していた11人と合流した。

 フィリピンの人道支援部隊は当初8月20日にイラク撤退を予定していたが、人質事件を受けて撤退期日を早める方針を明らかにしていた。

Gooニュース 2004年07月20日(火)