日本人外交官殺害の真相? 青山 貞一 掲載日:2004.3.21 |
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3月21日(日)のテレビ朝日サンデープロジェクトは、イラクで亡くなった奥外交官殺害の真相を特集した。以下は、テレ朝によるサンプロ紹介記事である。
簡単に言えば、奥氏はイラク人など現地人に策害されたのではなく、こともあろうか米軍に誤写されたのではないか、と言うことだ。 実はこの事件が起こったとき、日刊ゲンダイが連日一面で奥氏はテロリストに殺害されたのではなく、米軍の誤写ではないか、と言うキャンペーンを張っていた。確か、かなりの期間、日刊ゲンダイは奥氏殺害問題を追っかけていたが、そのうち静かになってしまった。 21日のテレ朝、サンデープロジェクトの特集は、いわば日刊ゲンダイが初期段階で執拗に追っかけていたスクープを民主党の若林秀樹氏による問題提起をもとに検証している。 若林氏の検証を箇条書き的に列記すると以下の通りである。数字は私の記憶なので一部間違っている可能性があることを最初にお断りしておく。 @日本人外交官らが乗っていた四輪駆動車が3ヶ月以上経ってやっと日本に返還された。 イメージ写真:z実物ではありません。 A日本に返還された四輪駆動車を撮影した11枚の写真のうち、3枚だけが公開された。 B公開された写真は、車の側面から撮影したもの2枚、全面から撮影したもの1枚である。 Cまず側面だが、ひとつの側面には36発の弾痕があった。 Dもうひとつの側面に2発の弾痕があった。 Eさらに前面に2発の弾痕があった。 F上記写真のうち側面写真を分析すると、どうみても射撃は水平射撃ではなく、四輪駆動車より高い位置から四輪駆動車の窓をめがけて撃っていることが分かった。 G上記写真のうち、前面写真にある2つの弾痕の位置から、明らかに誰かがまず警告射撃をしていることが分かった。 H以上から、奥氏らが乗っている四輪駆動車の前に米軍の護衛車が走っており、それを追い越そうとした奥氏らの四輪駆動車が警告射撃を受けたこと、 I奥氏らの車がかなり高速で走っていたこともあり、警告射撃後すぐに停止できなかったため、米軍に側面を高所から射撃された可能性が高いことが分かった。 米軍警護車イメージ写真:実物ではありません。 若林氏は、日本政府が銃弾の金属成分を未だに公表していないことに疑問を投げかける。縦断には奥氏らの体内から発見されたものも含まれる。もし、金属成分が銅(Cu)が主体なら、カラニシコフなど、現地住民なりテロリストが所有するもの、多数の種類の重金属類が含まれる場合は、米国製のものということになると言う。 環境総合研究所では、過去多数の重金属分析を原子吸光法であれICPメタル法であれ、せいぜい2週間もあれば詳細な濃度分析、組成分析が可能である。しかし、いつになっても日本政府(警察)は成分を発表していないと言う。 サンデープロジェクトの番組では、イタリアのイラク駐在大使が米軍の車列を追い越しかけて警告の一発を受けて車内のイラク人通訳が射殺されてたことを現地取材し報道していた。このときは、イタリア人側に死傷がなかったため、米国側の謝罪だけでことがすまされていた。 奥氏殺害事件では、事件発生から公表まで空白の6時間があることも大きな疑惑となっている。もし、米軍側による誤射であった場合、米国側は、今まで日本に嘘をついていたことになる。おそらく、日本政府側もその事実を知っていながら、今更、米軍の誤写であるなどとおくびにも日本国民に言えない可能性が大である。 残るのは、ブッシュ大統領同様、嘘の上塗り、情報操作を日本政府(外務省)が日本国民にすることである。私は永年、重金属分析を手がけてきた経験から、銃弾の金属組成分析を第三者が行わない限り、まったく信用できないと考えるべきと思っている。 |