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日本人外交官殺害の真相?(3)
   青山 貞一

掲載日:2004.3.23


 参考のため、以下に2003年12月2日号の日刊ゲンダイの記事を示す。

外交官殺害に重大な米軍疑惑

───────────Dailymail Businessより ──────────────
■ 日本人外交官殺害に重大な疑惑
■ なぜ現場にいたイラク人目撃者の証言と
■ 駐留米軍の発表がこれほど極端に違っているのか
■ 2人はアメリカ軍に殺られたのではないかという見方

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 車中へ襲撃されたという目撃者、道路脇の売店に
 立ち寄ったところを襲われたという駐留米軍。
 細部にわたって検証すると、謎と疑惑はこれだけある
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◆ 誤認なのか意図的なのかは分からぬが恐らくそれが真相 ◆

 11月29日、イラク北部のティクリットで起きた日本人外交官2人の殺害事件に重大疑惑が出てきた。奥克彦参事官(45)井ノ上正盛三等書記官(30)はいったい誰に殺されたのかという疑問だ。

 殺害状況には2説ある。まずイラク駐留米軍の発表だ。「奥参事官らは売店で走行中の車を止め、食料と飲料水を買った際に銃撃を受けた」というもの。

 これだとテロリストか強盗が“待ち伏せ”か“追跡”して襲撃したことになる。

 もうひとつはチグリス警察署の説明である。「外交官ら3人が乗った黒の4輪駆動車は片道2車線の幹線道路を時速100キロで走行中に、追走してきた犯人の車から銃撃を受け、道路からそれて畑の中に突っ込んだ。

 外交官の車の左側には29発の弾痕があった。

 畑の土の轍にはブレーキ、アクセル痕はなく、運転手は車線を外れた時には致命傷を負っていたとみられる」

 この食い違う2説はどっちが正しいのか。

 現場に居合わせた道路脇の食料品店の店主(42)はこう証言している。「バグダッド方向から来た車が店の手前で右に大きくカーブを切り、 路肩を外れて60メートル先の畑に突っ込むようにして止まった。 ドアを開けたら3人が血の海の中に倒れていた。1人はまだ息があり、苦しいうめき声を上げていた」この証言が事実だとすると、駐留米軍の「車から降りて食料品スタンドで撃たれた」という説は成り立たない。

 そもそもこの幹線道路近くには証言した店主の食料品店以外はなかったし、奥参事官らが銃撃に慌てて逃げたとしても轍からみて運転手はその時点で虫の息だったはずだ。

◆ 「銃撃直後に米軍車列」の重大証言 ◆

 しかも、この店主の証言として共同通信が驚愕すべき内容を送っているのだ。

 「畑に突っ込んだ車のすぐ後ろから米軍の車列が通り過ぎていった」
 この証言は重要だ。

 だだっ広い4車線の道路で銃撃があったのに米軍車両はそのまま通過したことになる。
しかも、現地警察によれば、畑に突っ込んだ車や遺留品はすべて米軍が回収してしまったという。

 また、外務省によれば紛失した奥参事官らのパスポートは後になって米軍が「地元有力者から取り返した」と言って返却したという。

 駐留米軍の発表内容は明らかに不自然。

 福田官房長官も「テロの可能性が強い」とはっきりと断定はしていない。

 米国から情報を入手できる立場なのに、真相はモゴモゴ言うだけである。

 米軍はなぜニセの事故情報を発表したのか。その目的は何か……。