告 訴 状
長野地方検察庁 検事正 宮 沢 忠 彦 殿
下記のとおり告訴します
平成17年6月17日
告訴人 松 葉 謙 三
電話 0267 ●● ●●●●
FAX 0267 ●● ●●●●
〒385−0053 長野県佐久市野沢●●
後援会「柳清会」気付
被告訴人(長野県議会議員)柳 田 清 二
1、 告訴事実
被告訴人柳田清二は、長野県議会議員であるが、平成17年3月はじめ、平成16年度2月議会本会議において、当時長野県副出納長兼会計局長であった告訴人松葉謙三に対し、「偽オンブズマン」なる野次などを飛ばし、また、被告訴人の公式ホームページに「私の発した偽オンブズマンについて」なる表題で「オンブズマンとして堕落し、偽オンブズマンとなっていると私は考えている」などと掲載して、公然と告訴人を侮辱したものである
2、 罪名及び罰条
侮辱罪 刑法231条
3、 告訴の実情
長野県議会の本会議では、議員らは、理事者らに対し「水ぶっかけてやれ」「この詐欺師笑わせんじゃねえぞ」「うそ八百、よく並べられるもんだ」「バカなことこいてんなあこの野郎、てめえの頭、改革しろ」「腹切れ」「能力無い奴は辞職しろ」「立て、こら、早く」「能力ねえんだよ」「この野郎、テメエの頭、改革しろ」など理事者を侮辱する野次を多発している。特に、被告訴人、清水保幸議員、清水洋議員らは、1時間に数十回も野次を乱発することが常態化している。さらには、委員会において、理事者を怒鳴りつける議員もいる。多くの議員は、職員を召使のように扱い、「議員は職員に対しどんなひどいことを言ってもよいが、職員はこれに反発してはならない」という考え方で、基本的人権の尊重、法の下の平等という憲法の原理すら理解しない議員が多く、県民の皆さんには理解できない、まさに前近代的組織といわざるを得ない。こういった考え方を変えない限り、正常な議会運営はできず、また県民のための議会の実現は不可能である。
これらの野次や怒鳴りつけ行為は、下記の地方自治法132条、長野県議会規則118条、123条の「この法律又は会議規則に違反し、議事を妨害する」ことに該当することは、もちろん、刑法231条侮辱罪、民法709条不法行為に該当し、理事者の人権を侵害するので、このような行為は止めなければなりません。こういった人権を侵害し、議事を妨害する野次を議長が制止すべきであり、マスコミはこれを批判すべきですが、議長もマスコミも、ほとんど制止も批判もしない。このような状態を変えるには、告訴する以外に方法はない。
こういった経過の中で、平成17年3月はじめの平成16年度2月議会本会議において、当時長野県副出納長兼会計局長であった告訴人の本会議中の答弁に対し、「偽オンブズマン」なる野次などを飛ばし、また、被告訴人の公式ホームページに「私の発した偽オンブズマンについて」なる表題で「オンブズマンとして堕落し、偽オンブズマンとなっていると私は考えている」などと掲載して、公然と告訴人を侮辱した。
この発言は、告訴人の人格権を侵害し、告訴人の気持ちを大きく傷つけた。告訴人は、被告訴人に対し、内容証明郵便で謝罪を求めたが、なんらの回答はなく、被告訴人まったく反省する姿勢は見られなかった。
以上の経過であり、被告訴人の行為は悪質であり、厳正な捜査の上、厳罰に処せられたく、告訴した次第である。
記
1、長野県議会規則
(秩序及び品位の尊重)
第118条 議員は、議会の秩序及び品位を重んじなければならない。
(議事妨害の禁止)
第123条 何人も、会議中は、みだりに発言し、騒ぎ、その他議事の妨害となる言動をしてはならない。
2、地方自治法
〔議場の秩序維持〕
第129条 普通地方公共団体の議会の会議中この法律又は会議規則に違反しその他議場の秩序を乱す議員があるときは、議長は、これを制止し、又は発言を取り消させ、その命令に従わないときは、その日の会議が終るまで発言を禁止し、又は議場の外に退去させることができる。
〔言論の品位〕
第132条 普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。