以下は、田中康夫氏の「東京ペログリ日記リターンズ」、6月5日号。
徳島県上勝町長と会って話したことが、いかに田中知事に大きなインパクトを与えたかが分かる!
http://spa.fusosha.co.jp/oomedama/main.html
青山貞一
6月5日(土) NH193便で大分。昨日、徳島県から知事室へ来訪下さった笠松和市・上勝町長の偉業を機内で反芻。一般廃棄物のリサイクル率は、オランダ47%、オーストリア50%に対し日本は僅か9%。長野県とて21%。上勝町では驚く勿れ79%。焼却率も、スウェーデン35%、オーストリア15%に対して日本は78%、長野県も75%。上勝町のみはドイツと同じ21%。 因みに一般廃棄物の焼却炉数は、オランダ全土に僅か11本、カナダ21本、アメリカとて148本。日本はダントツの1680本。一般廃棄物の1人当たりの年間焼却量も、オーストリアは56kg、ドイツ111kg、アメリカ115kg。日本だけは318kg。 ガス化高融炉を始め、「環境」は「福祉」と並んで日本の新たなハコモノ行政。泰阜村に象徴される訪問介護の充実には、起債を政府は認めず。他方、土地代別で4000万円以上の老人施設の建設には国が半額を負担。斯くて、判明分だけでも725兆円の借金大国。 ゴミ焼却炉の建設費も、1トン当たりアメリカ、イギリスは1500万円。韓国も2000万円。これらを日本の製鉄会社や造船会社が数多く請け負う。而して、日本では何故か5200万円の怪。海外はヴォランティア価格、暴利は国内で貪っているのか。後者ならば、そこに巣くう政治家ならぬ環境派「政事」屋が存在の構図。
人口2200人と泰阜村と同規模の上勝町は、南天や青紅葉、葉椿、朴葉といった“あしらい”として料理屋が用いる“つま”をビジネスとする(株)いろどりでも著名。高齢をモノともせず、採取した葉物をパソコンに打ち込み、全国へと出荷する元気な女性集団が営む。寝たきり老人が町内に僅か2名の秘訣は、観客民主主義を超越した行動民主主義に在り。
以下略
田中康夫 SPA収録 |
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