田中知事が行っていた短期任用制度を活用した民間人の大規模な幹部登用が27日発表された。部長級3名、課長級7名を一気に任用、うち8名が女性である。
年齢、学歴、職歴を一切不問、最終的に10人が選ばれた。
2月県議会では、県議らから「拙速」の2文字で歴史的な「県組織改正条例」が否決された。しかし、この新短期任用制度を活用した民間人の幹部登用、それも女性の大々的な登用は、もちろん全国でもまったく例がない。
ぜひ、新規登用者には、旧態依然の官僚組織に取り込まれることなく、
「はつらつ」、「しなやか」そして「したたかな」を標榜する田中県政を積極的に支えて欲しいものだ。
そういう私も特別職+非常勤ではあるが、4月1日より民間出身の準職員となる。県政の変革、県職員の意識改革に全力を尽くしたい。
以下は、日経新聞、中日新聞の関連記事。なぜか信毎や朝日長野版に、この手の重要な記事がないのが気になる。な〜ぜかな?
日本経済新聞 2004.3.28
長野県、民間出身10人を幹部登用・8人が女性
長野県は4月、部長級3人、課長級7人の幹部職員に企業出身者や医師、元女優ら民間人10人を起用する。4年間の任期付きで8人が女性。本庁の部長に初めて女性を起用し、最年少の30歳の女性も課長級に抜てきする。自治体が民間人を迎える例は増えているが、一時期の大量採用は異例。
県産ワインなどを売り込むブランド担当部長にベルギーの人気チョコレート会社ゴディバの日本法人幹部だった今橋里枝氏(43)を起用。クロアチアなどで医療協力活動をしている歯科医師の三田村順子氏(54)は教育次長(部長級)に、吉本興業のタレントのイベント企画なども手掛けた元女優の児玉ゆり氏(49)は経営戦略局の政策推進幹(課長級)に就く。
★第2社会面
「長野県は二月、年齢、学歴、職歴に一切の制限を設けず県幹部を一般公募した。約七百六十人の応募があり、田中康夫知事らが書類審査と面接で選んだ。田中知事は『新たな仲間と改革を進めたい』と話している。」 |
中日新聞2004.3.28
公募幹部、強力布陣 長野県が重要ポストに登用
長野県が四月以降、民間から任期付き(四年)で重要ポストに登用する幹部職員約十人の陣容が二十七日、ほぼ固まった。一流ブランドのマーケティング担当やイベントプロデューサー、外交官夫人など多彩な顔触れ。世界を舞台に活躍した経歴も目立ち、個性豊かで強力な布陣となった。田中康夫知事は、県の中枢部に民間出身の幹部を置くことで、職員の意識改革も進めたい考えだ。
任期付き幹部職員の採用は知事の発案。今年一月、全国に公募したところ、国内外から約七百五十人の応募があった。年齢、学歴、経歴などは一切問わず、実績と人物本位で選考した。
観光、工業などあらゆる分野で「信州ブランド」確立などを進める経営戦略局参事(部長級)には、チョコレートで有名な「ゴディバジャパン」のブランドマネジャーなどを務めた今橋里枝さん(43)=東京都渋谷区、岐阜市出身=を起用。今橋さんは、同社で企業のイメージアップや新製品の企画、開発を手掛けたほか、化粧品輸入販売「イヴ・サンローラン・パルファン」にも勤務。有名ブランドの世界で、市場調査や分析に実績を挙げた手腕を買われた。
同じく部長級の教育次長には、外交官夫人で海外生活が長い三田村順子さん(54)=東京都世田谷区=を充てる。
三田村さんは四十六歳で歯科医師となり、タイやクロアチアでその技術を生かした医療活動に携わる。外交官夫人としては、スイスやアラブ首長国連邦などを回り、各国で多様な教育の在り方を目の当たりにした経験を見込まれた。
このほか、インドの大学院を修了し、日本で福祉相談員として活動する女性やイベントプロデューサー、民間企業の海外駐在員といった面々を採用。
配置先は政策立案部署が中心とみられ、民間感覚を生かして県政改革を加速させる方針。
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