ちょっとでも環境問題に関心のある人ならすでに日本の温暖化対策は行き詰まりを迎えていることはとうの昔に先刻ご承知のことである。
今更のように、昨日の朝日新聞の夕刊につぎのような見出しとリードの記事が一面に載った。
朝日新聞2004.4.2夕刊抜粋
原発新・増設半減なら二酸化炭素3千万トン増 環境省
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原子力発電所の新設や増設が半減する見通しとなった影響で、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量が年間で2000万〜3000万トン増えることが2日、環境省の試算で分かった。日本の総排出量の2%前後にあたる。火力発電などで供給を補うための増加。京都議定書で政府は08〜12年に90年比6%の削減を求められており、温暖化防止対策に大幅な変更が迫られるのは必至だ。 |
見出しの出だしをみると、これは経済産業省か科技庁の見解か、と思ってしまう。しかし、よくよくみると環境省である。今頃、何を言ってるのか、と首をかしげた向きも多いことだろう。
そもそも、2002年の地球温暖化対策推進大綱の時点で、温暖化対策のメインを原発推進としたこと事態が決定的におかしかったのだから、今更そのような泣き言を言っても始まらない。
二酸化炭素排出量の増加を試算することも重要だろう。
しかし、それ以上に、この間、いったい何をやってきたのか、と改めて問いたい。
自然エネルギーの研究開発、実用化、利用促進については、どんな政策がどれほどの効果を上げているのか。また省エネルギーや小エネルギー対策はどうなのか。
この朝日新聞の記事は次のように締めくくられている。『原発計画の縮小による影響で、環境省は温暖化対策税の導入などの政策論議を進める考えだ。』と。
調査も論議も不要とは言わないが、調査や論議ばかり、いつまでやっていても何の効果も上がらないのは今までのことを見ればわかろうというものだ。
炭素税、石油税、二酸化炭素排出税、など検討や議論が始まってからいったい何年たっていると思っているのか。
環境省の影は薄いと言わざるを得ない。