長野県議の「政務調査費」の使用実態 青山 貞一 掲載日:2005.7.27改訂 |
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長野県議会の7会派は、議員自身に関連した重要な問題にほっかむりし、他方、田中知事や田中県政を標的に2005年6月議会で「百条委員会」を設置した。 これに対し、田中知事はことあるたびに、本来、県民にとって疑惑の究明をなすべきは、@長野五輪招致、A県議会の政務調査費、B県議会の海外視察に係わる疑惑であると述べている。 ここでは、2004年8月に本コラムに掲載した”長野県議の「政務調査費」”事件を以下に再掲する。 長野県民だけでなく、国民全体に知ってもらうべき重大事件である。 ◆何のための政務調査費 地方議会議員には、毎月、「政務調査費」が報酬とはべつに支払われている。その「政務調査費」とは何か。 一般的には、政務調査費とは、議員が県政全般にわたる政策や事務事業に関し、調査したり、その結果について県民、市民へ報告などを行う経費をとされている。 以下は 長野県議会議員に支払われている「政務調査費」の使用実態を報ずる<日本テレビ、報道特捜プロジェクト>、<時事通信>、<長野日報>の各記事である。まさに、目を覆いたくなるような政務調査費の使用実態が分かる。 本来立法事務として使うべき政務調査費が飲み食いに類する飲食費に使われたり、身内・家族に支給されている実態はなにおかいわんやである。
さらに、以下をご覧頂きたい。
前代未聞の「政務調査費」の使用実態が明るみに出た長野県議会では、その後、政務調査費の統一マニュアル作成などに動き、統一マニュアルがくつられた。 マニュアル作成や政務調査費の使途の公表は重要だが、上記のような政務調査費の使い方は、公金、税金の不正不当な使用というだけでなく、明らかな不法行為である。さらに、秘書の給与を目的外に使った国会議員が何人も逮捕、書類送検され、有罪となったように、公金の詐取に類する行為である。 当該問題に詳しい法学者に聞いたところ、本来、政務調査費のそのような使い方は「立派な犯罪」であり、行政及び行政法的対応、すなわち監査請求、住民訴訟とは別に、公金の詐取等刑事罰の対象となる行為として県民(納税者)がひとりひとりの議員を刑事告訴すべき重大な事件であると言う。 金を返し、マニュアルをつくり領収書を公開すればそれでおしまいでは到底すまされない。 その他 ●長野県及び県議会関連の政務調査費使途報告等。 http://www.pref.nagano.jp/gikai/gisoumu/seimu13.htm http://www.pref.nagano.jp/gikai/gisoumu/kessan-kensei13.htm http://www.pref.nagano.jp/gikai/gisoumu/houkoku-kensei13.htm ●全国市民オンブズマンによる「政務調査費」等の公開度の最新調査結果について |