テレビ番組の一体どこに公共性があるのか? 具体的検証 その1 〜改めて日本のメディアを問う〜 青山貞一 掲載日2005.3.22 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ホリエモンによるニッポン放送M&Aさらにフジテレビへの影響力行使問題に関連し、政治家、テレビ、ラジオなど電波業界首脳やちまたの評論家が、公共の電波を用いる放送局がM&Aの対象となってもよいのかと言う趣旨の発言を繰り返している。 では、果たして今の日本の地上波のテレビ番組にどれだけ公共の希少な電波資源を使うだけの意味と価値があるのかについて、検証したことがあるのであろうか? そこで2005年3月29日及び3月31日のゴールデンタイム、すなわち午後6時から午後12時の時間帯を対象に、在京キー局(31日は長野市で視聴)の番組内容を以下にあるおおまか3段階でその公共性の有無を私なりに調べてみた。 調査対象年月日 2005年3月29日ゴールデンタイム
調査対象年月日 2005年3月31日ゴールデンタイム
上の表は、私の価値基準であると言うことを最初にお断りしての当日の番組の評価である。6時台が◎なのは、その時間に各局ともニュースをおこなっているからだ。 しかし、その後、7時〜9時は、エロ・グロ・ナンセンスとまでは言わずとも、いわゆる娯楽番組のオンパレードとなる。そして午後10時〜11時台の各局、再度ニュースを放映するものの、12時台となるとまたしても娯楽オンパレードとなる。 今回の調査は、夜のゴールデンタイムを対象としているが、朝〜夕方は娯楽のオンパレード、深夜はいわゆるエロ・グロ・ナンセンスが圧倒的に多くなるものと想定される。これらの時間帯についても近々、調査をしてみたい。 ということで、いずれにしてもあらかじめ想定したように、政治家、テレビ、ラジオなど電波業界首脳やちまたの評論家がしたり顔で偉そうなことを言うほど、現状の日本にテレビ放送の内容は、全体の良くて1/3程度しか公共性のあるコンテンツとなっていないと思える。 果たして、こんな番組のために貴重な公共資源である電波を使わせて良いのか、そして一見◎と○が多いNHKは、その内容の無味乾燥さや政治的偏向こそ問題となるだろう。 |