御用学者とマスコミ人の 亡国行動を許すな! 日刊ゲンダイ 2006年4月22日 |
■ 小泉竹中エセ改革の5年間で一体誰が儲けたのか ■ 改革という名のデタラメ小泉政治を断罪 ■ いい加減にしてほしい魑魅魍魎の跳梁跋扈 期待し裏切られたのも知らず、いまだに小泉改革を支持している50%の無知な庶民と煽り続ける御用学者とマスコミ人の亡国的行動を許していていいのか! 小泉政権の構造改革を批判すると、「利権まみれの公共事業バラマキ政治がいいのか」と反論する輩がいる。 小泉政権の周りにいる御用学者やエコノミスト、マスコミ人がよく使うセリフで、多くの庶民も「そりゃそうだよな」と納得してしまう。 構造改革とは「無駄を省いた平等な競争」であり、反対派は「金食い虫のバラマキ論者」というレッテルが張られてしまっているのである。 しかし、これは大きな誤解だ。大阪大学の小野善康教授(経済学)は世界5月号で、「構造改革」の本質をズバリ、えぐっている。 「効率優先を掲げる構造改革への賛成派も、その政策のほとんどは自分たちの短期的利害と一致している。効率の悪い企業の排除も従業員のリストラも、生き残る企業や就業者にとってはライバルが減るから都合がよい。地方分権も所得の高い都市部の住民には都合がいい。構造改革は勝ち組の利益誘導なのである」 公共事業のバラマキや談合が問題になったとき、政官業癒着による利益誘導だと非難された。しかし、利益誘導という意味では、構造改革も同じだ。 地方のゼネコンではなく、大都市の大企業を優遇する。弱者や貧乏人に富を再配分するのではなく、金持ちをもっと儲けさせる。労働者の給料を下げ、その分を大企業の利益に回してしまう。小野教授はこう書いている。 「勝ち組が『他人はどうでも自分さえよければいい』という発想を究極的に推し進めれば、景気回復や日本経済全体の効率などどうでも良くなる。 ライバル企業や政府企業はないほうがいい。自分だけが生き残り、利益を独占できればいいのである。このようなことをあからさまに主張するのは抵抗があろう。 しかし、構造改革なら、恥ずかしげもなく効率のためと言い張れる」 構造改革とは、勝ち組・大企業の労働者いじめ、下請け叩きを許す“環境整備”みたいなものだ。こんな小泉デタラメ改革がいまだに5割もの人に支持されているのは奇々怪々だ。 ◆ 年収120万円で、どうやって暮らしていけるのか ◆ 構造改革が大企業への利益誘導であることは、さまざまなデータが証明している。 大企業の06年3月期決算はどこもかしこも過去最高益とか浮かれているが、勤労者の可処分所得は減っている。 「貯蓄率」は小泉政権が発足した翌02年度に6.2%と過去最低を記録したが、いまや4世帯に1世帯(23.8%)が貯蓄ゼロだ。99年に2割ちょっとだった年収300万円世帯は約3割に増え、うち200万円以下が2割もいる。 この10年間で正社員は400万人以上減り、非正社員は600万人以上増えた。非正社員の月収10万円未満は37%。驚くべき数字だ。 森永卓郎氏は「年収300万円ならやっていけるが120万円では飢え死にしてしまう」と書いていたが本当だ。25〜29歳の若年失業者は200万人という数字もあり、00〜05年の大卒のうち4割が就職できず、ニートやフリーターになっている。 「週刊SPA!」では、150社も受けてどこにも就職できなかった早大卒業生が森派の代議士に食ってかかっていた。 それなのに空前の利益でウハウハの大企業。これにはモーレツな怒りがこみ上げてくる。 ........... |