これで幕引きは 到底許されない 〜福井日銀総裁〜 日刊ゲンダイ 掲載:2006年6月27日 |
─ Dailymail Businessより ─────────────── ■ これで幕引きはとうてい許されない ■ 今しがみついても野垂れ死には必至 ■ 生活に困っているわけでもなし、罵言雑言を浴びて耐えるより ■ 潔く自ら辞めた方がいいのではないか福井総裁殿 ───────────────────────── ----------------------------------------------- 報酬返上と投資金寄付で逃げ切りを図る日銀総裁は自ら金まみれの品性下劣を暴露しているが、東大出身のエリートなのに余りにみっともない 世論も野党も辞任を要求。この有様で居座っても通貨の番人の役目は果たせないし、この国がもっとおかしくなる ----------------------------------------------- 福井総裁(70)は一体、いつまで日銀総裁の座にしがみつくつもりなのか。国会では野党から辞任を要求され、世論の7割が“辞めろコール”なのに「職責を全うしたい」の一点張りだ。月額報酬(約204万円)の30%を半年間返上し、村上ファンドへの投資金を寄付するだけで逃げ切るつもりでいる。 「福井さんはこれまで記者の質問に気軽に答えていましたが、今はマスコミを恐れて 逃げ回っている。囲み取材もかたくなに拒んでいます」(日銀関係者)「日銀のプリンス」と持てはやされたエリートらしいが、あまりにみっともない。晩節を汚すとはこのことだ。 「福井総裁は絵に描いたようなエリート人生です。どこまで本当か分からないが、東大を首席で卒業し、国家公務員試験と日銀の両方にパスしたといわれている。『10年に1人の逸材』といわれ、早くから総裁のポストを約束されていた。旧大蔵省と日銀の接待スキャンダルで副総裁を引責辞任したが、03年3月、小泉政権に請われる形で総裁に返り咲きました」(霞が関関係者) しかし、いくら日銀総裁のイスにしがみつこうが、もはや野垂れ死には必至だ。 民主党は村上ファンドに秘書給与を肩代わりさせていた松井議員にケジメをつけさせても福井総裁のクビを取るつもり。公明党からも「自らの責任で出処進退を判断すべき」の声が上がり始めた。 居座ってもボロボロになるだけだ。 福井総裁は「すでに10億円の生涯賃金を稼いだ」ともいわれる。総裁を辞めても生活に困るわけでもないだろう。罵詈雑言を浴びて耐えるより、自ら潔く辞めた方が賢明じゃないか。 ◆ 総裁ポストにしがみつくこれだけの理由 ◆ それにしても、この期に及んでまで辞めないなんて、どういうつもりなのか。 「スキャンダルで辞めたくない」というエリートの意地もあるだろう。副総裁を辞任した時には、福井氏本人の“ノーパンしゃぶしゃぶ疑惑”まで書き立てられた。プライドだけは人一倍らしいから、二度もスキャンダルで辞任という屈辱に耐えられないのだろう。 しかし、一番の理由は日銀総裁というポストの魅力だ。 「福井総裁は『清廉な人』という評価もありますが、あれほどポストに恋々とする男はいない。副総裁を辞任した時も抵抗した。総裁の年収は約3580万円と衆参両院議長並み。1000万円を超える高級車センチュリーで送り迎えです。国際会議に出席しても五つ星の超高級ホテルが用意される。こんなにおいしいポストはありませんよ」(日銀関係者=前出) 周囲も辞めないよう説いているという。ジャーナリストの岩波拓哉氏が言う。 「財界人や政治家が、福井総裁を『辞める必要はない』とかばっているのは、自分たちに火の粉が飛んでくるのを恐れているからです。村上ファンドには何人もの政財界人が投資しているといわれている。官邸も“ドミノ倒し”になることを恐れています。ある現職大臣は『第2のリクルート事件になるぞ』と漏らしたそうです。それに、日銀のプロパーも抵抗している。福井氏が辞めさせられると、武藤副総裁ら財務省に完全に総裁人事を握られてしまうからです」 すでに民間の中から後任探しが始まったという情報もある。福井総裁が生き恥をさ らしてまでしがみつく理由は見当たらない。 ◆ 市場の信頼を失っては「通貨の番人」はムリだ ◆ だいたい、福井総裁はこのまま居座っても「通貨の番人」としての役割を果たせな いだろう。 中央銀行の総裁にとって、生命線は国民や市場からの信頼だ。市場の信認があるからこそ、金融政策にも効果が出る。なのに、ここまで信頼を失ったら、もうおしまいである。............. |