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総選挙で国民の信を問え
という声が広がっている


日刊ゲンダイ

掲載:2006年9月22日


─ Dailymail Businessより ───────────
■ 彼は果たして国民に支持されているのか
■ 自民党総裁に選ばれた安倍二世は首相になったら国会を解散し
■ 総選挙で国民の信を問えという声が広がっている
■ 安倍首相でこの国はこれからどうなる
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ほとんど密室で選ばれたに等しい自民党の安倍二世首相は、このまま行ったら参院選に負けて自滅するか、居直って教育基本法改正、憲法改正とファッショ政治を強行するかの恐るべきことになりそう。
小泉首相から始まったデタラメ改革が継続され国民生活が国のために犠牲にされる事態が間もなくやってくるのを覚悟するのが必要になってきた
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 予定通りの消化試合で総裁に選ばれた安倍晋三(52)は、26日の国会首班指名を受けて首相になる。問題はこの新首相でこの国がどうなるのか、国民生活がどう変わるかだ。想定できる事態を徹底検証してみた。

▼ 国民的人気が怪しくなってきた総裁選での意外な不人気ぶり ▼

 自民党議員が雪崩を打って安倍支持に回ったのは、選挙の顔として期待したからだ。小泉人気に頼って選挙を戦ってきた自民党は、もはや政策など二の次三の次、とにかく「国民的人気」が高いだけの男を総裁に選ぶ政党に成り下がっている。

 しかし、本当に安倍晋三は国民に支持されているのか。ヤフーの総裁選人気投票では、麻生外相が54%でダントツ、谷垣財務相が30%で2位、安倍長官は17%で最下位だった。

 街頭演説でもまったく聴衆が集まらない。小泉首相が01年の総裁選でJR渋谷駅前に2万人を集めたのに対し、安倍は同じ場所で5000人しか集められなかった。テレビの視聴率も低いというし、とても国民に支持されているなんて言える状況じゃない。

 「自民党は総裁選を、さも国民的な一大イベントのように喧伝していますが、総裁選の投票資格を持つ党員は106万人しかいない。1億人いる有権者のわずか1%です。

 しかも、今回投票率は61%と極端に低かった。全有権者の0.6%に選ばれただけの話。国民の支持とは無関係です」(政治評論家・有馬晴海氏)

 そんな「身内」の党員投票のうち、安倍が得票できたのはたったの6割。これで国民に支持されているなんておこがましい。

▼ 総選挙で国民の信任を得ない限り政権の正統性はない! との声 ▼

 自民党総裁に選出された安倍は、26日に首相に指名され、即座に組閣に着手。12月中旬までの臨時国会で「教育基本法」の改正などを実施するという。

 しかし、党員から選ばれただけで、国民の信任を受けていない首相が、そんな好き勝手なことをやって許されるのか。安倍は首相に就任したら、一日も早く国会を解散して総選挙で国民の信を問うのが当然だ。

 浅野史郎前宮城県知事が「新首相は、衆院の解散をしたらどうか。『政権の正統性』ということからも、衆院選を経ないで成り立つ政権は国民の信任をまだ得ていない」と論じていた。まさにその通りである。

 「有権者は安倍晋三を首相に選んだ覚えはありません。もし、安倍総裁が首相として権限を振るいたいなら、国民の信任を得てからです。

 タイミングよく、野党第1党の民主党の新代表も25日に正式に選ばれる。安倍首相か、それとも小沢首相か、国民の一票で決めればいい。小選挙区制は実質的に首相を選ぶ選挙だから好都合。

 小泉自民党は、たかが郵政民営化という小さな問題で衆院を解散したぐらいだから、政権選択のために解散しても問題はないはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 総裁選など、しょせんは「予選」に過ぎない。首相として振る舞うのは、「本選」の総選挙で勝ってからだ。

▼ 選挙に強いは幻想…補選、知事選、参院選で惨敗して退陣のシナリオ ▼

 安倍は「オープンな議論、フェアな戦いだった」というが、今度の総裁選はそんなきれい事ではない。

 安倍が圧勝した最大の要因は、派閥ボスが次々に安倍支持を打ち出したことだ。総裁選が始まる前から結果は決まっていた。安倍総裁は派閥の談合、密室で決まったようなものだ。

 そんな保護者付きのボンボン宰相で、来年夏の参院選が勝てるのか。「どう考えても無理」と政治評論家の山口朝雄氏がこう言う。

「改選期を迎える現職候補は5年半前の小泉人気で当選したバブル議員たちなので今回は相当厳しい。

 加えて、自民党の基盤は小泉改革によってガタガタになっている。昨年の郵政選挙の造反・刺客騒動の後遺症もある。まして除名組を復党させれば、有権者は『筋が通らない』と反発する。自民党に有利な材料はほとんど見当たりません」 法大教授の五十嵐仁氏(政治学)もこう言うのだ。


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