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デンマーク・スウェーデン旅行記
−ストックホルム編5日目−

鷹取敦

1 Aug 2010 無断禁転載
独立系メディア「今日のコラム」


■5日目

●ドロットニングホルム宮殿


 地下鉄とバスを乗り継いでドロットニングホルム宮殿に行くことにしたので、まずはストックホルム中央駅まで歩いた。途中のヒュートリエットにマーケットがあり、花、果物、野菜、カバン等を売っていた。このマーケットは日曜日以外、開かれている。この日は朝から霧が出ていて雨が降りそうだった。

マーケット

 ストックホルム中央駅で地下鉄の駅の場所を聞き、地下まで降りた。チケットは自動販売機で購入できるが、ゾーンA、AB、ABC、レッドゾーンなどがありよく分からないので駅員に聞いたところ、そこの売店で買うように言われた。コンビニのような売店の店員に聞いたところレジで切符を購入できた。なお切符は一人2枚で1枚あたり15クローナ、2枚で30クローナである。

Brommaplan駅

 Brommaplan駅で降りてバス停を探した。乗り場をみつけて、乗り場毎にある自動販売機でバスチケットを購入し、来たバスに乗ったところ、どこに行くのかと聞かれた、行き先を告げたところ反対なので別の乗り場だと言われた。すぐに出るので急いだ方がいいと言われたので、反対側の乗り場に走った。ちなみにこのチケットもゾーンA、AB、ABCと分かれている。比較的近いゾーンなので見当をつけてAを購入した。何も言われなかったのでこれで間違いないのだろうが、降りるときにチケットは回収されないので確認するすべはなかった。デンマークでもスウェーデンでも改札の有無に関わらず電車、地下鉄、バスのチケットは回収されない。Brommaplan駅の改札ではチケットを渡そうとして「これはあなたのものだから置いていく必要はない。」と言われた。

バス

 ドロットニングホルム宮殿は郊外の小島にある離宮である。庭園はバロック様式が採用され北欧のヴェルサイユ宮殿とも言われており、世界遺産に登録されている。現国王カール16世グスタフは、ガムラスタンの王宮から環境のよいこの地に住居を移したそうである。

ドロットニングホルム宮殿

 宮殿は一般に公開されている。ここを見学した後、庭園を歩き、離れたところにあるKina Slot(チャイナパビリオン)を見学した。このころから雨が降ってきた。チャイナパビリオンは、中国の文物を集めた小さな建物で、建物の壁面も「中国風」の画で飾られているが、壁の画の方はヨーロッパ人からみた「中国風」に見えた。

庭園

チャイナパビリオン

 宮殿敷地から出たところ、ちょうど船着き場に12時発の船が来ていたので、船で市中心部に戻ることにした。船内でコーヒーとマフィンを買って、船外の景色を眺めながらストックホルム市庁舎横の船着き場までの船の旅を楽しんだ。島々の間を往く船なので両舷に島が見える。12時47分に到着した。



●ストックホルム市庁舎

 ストックホルム市庁舎では45分の見学ツアーに参加すれば庁舎内を見学できる。この市庁舎はノーベル賞の晩餐会が行われる青の間、同パーティが行われる黄金の間があることで有名である。ちょうど13時出発の英語ガイドのツアーがあったので参加した。ガイドさんの英語はとてもクリアで分かりやすかった。庁舎内は一部の部屋でフラッシュ不可である以外は全て撮影可能だった。

ストックホルム市庁舎

 青の間、議会の議場(傍聴席ではなくて議員のフロア)の順番で見学が始まった。ちなみにストックホルム市には市長はおらず、議長と財務担当(正確な単語は覚えられなかった)の二人でその役を担うそうである。対外的に市長として説明されている場合もあるが、実際には議員から選ばれる議長のことを指すそうである。その後、棟の下部、シンメトリーの間、黄金の間等の順番に見学した。それぞれの部屋は施設に興味深いエピソードがあった。青の間、黄金の間は組織や会社であれば借りることが出来、他にも結婚式に人気のある部屋もあった。

ストックホルム市議会議場

青の間

黄金の間

●北方民族博物館

 市庁舎から出ると雨が強くなっていた。歩いて橋を渡ってガムラスタンに向かった。ガムラスタンの小さなレストランで昼食を取り、再び市中心部からトラムに乗って、今度は北方民族博物館に向かった。2両編成で前日乗ったものとは別の形の車両である。

トラム

 北方民族博物館は2〜4階が展示スペースで、真ん中が吹き抜けになっている。2階の中央にはグスタフ・ヴァーサ王の巨大な木像がある。各フロアには各時代の民族衣装、文物等の歴史的なものから、現代スウェーデンを象徴するものまで幅広い展示物があった。昔の裕福な民家、貧しい農家、宮殿の内部を一部再現している展示もあった。残念ながら閉館の17時まで50分ほどしかなかったが、かけあしで全ての展示物を見た。

北方民族博物館

 ストックホルムには他にも沢山の博物館があるが17時で閉まるので残念ながらここが最後となった。

 トラムに乗って中心部に戻ったところ、雨が激しくなってきたので、ホテルに戻ることにした。ホテルに戻るまでにずぶ濡れになった。

雨のストックホルム

 ホテルの隣のレストランで夕食を取り(朝はここがホテルの朝食場所となる)
、21時半頃部屋に戻った。


■6日目(帰国)

 この日は空港に向かうだけである。ホテルの近くのエステルマルム駅で地下鉄に乗り(チケットは改札の近くのコンビニで購入)、ストックホルム中央駅に向かい、アーランダエクスプレスで空港に向かった。エクスプレスのチケットの自販機では、残った現地通貨を使おうとお札を入れたが、何回入れてもはじかれるので、カードで購入した。この旅行中はほとんどの支払いをカードで行ったが、やはり現金を使うことが少ない国の自販機はお札の認識精度も低いのだろうか。

アーランダエクスプレスの券売機

 ストックホルムから北欧のハブ空港コペンハーゲン経由で帰国した。
 実質的には2日ずつと短い滞在ではあったが、電車、地下鉄、バス、船で移動し、歩くことで、大きな刺激を受けた滞在だった。