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福島県産米の全量全袋検査現場視察

−白河市内の検査場−
(その2・検査のデモ)


鷹取 敦

掲載月日:2013年8月3日
 独立系メディア E−wave
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●スクリーニング検査のデモンストレーション

 基本的な説明の後、実際に検査機を動かす様子を見学し、さらに質疑を行った。ただし現在は収穫期ではないため、すでに検査済みの米袋および数少ない未検査の袋で検査のデモ実施していただいた。

 放射線の測定には室内の空間線量率が重要である。空間線量率が高すぎると、バックグラウンドが上昇し、定量下限値が上がり、結果として測定に余計に時間がかかるからである。筆者が現場で測定した室内の線量率は0.16μSv/hであった。さらに検査器の中に外部の放射線が入り込みにくいよう、写真のとおり、開口部は米袋が通る最小限の大きさとなっている。検査器の中の放射線レベルはさらに低いはずである。


検査器の入口側


検査器の出口側


 米袋は1袋30kgである。検査器は30kgの米袋を測定することを前提としているため、検査する米は必ず30kgの米袋に入っていなければならない。30kgの米袋を人力で測定器に乗せたり下ろしたりするのは重労働なので、1kg位の力で持てる装置がついている。なお装置まで持ってくるためには、米袋をパレット上にのせてフォークリフトを使うそうである。


30kgの米袋を軽々と持ち上げる装置


 検査器を通して不合格となるケース(塩化カリウムによる標準試料を用いた)と、合格となるケースの両方を見せていただいた。さらに未出荷のため、未検査の状態でとっておいた米袋を通し、検査済みラベル等が貼付される様子も見せていただいた。


標準試料


不合格の場合の表示(赤ランプが光り警告音が鳴る
パネルには149Bq/kgと表示されている)


合格の場合の表示(パネルには2Bq/kgと表示されている)

<「質疑」へつづく>