■全米結果分析
以下はCNN調査結果に基づく、2004年度の米国大統領選挙結果である。ここでは、あくまでデータ(数値)から選挙結果を示す。
総得票数では、ブッシュ候補が51%、ケリー候補が48%、ネーダー候補が1%である。仮にネーダー候補が立候補せず、その票がケリー候補に流れたとした場合には、ケリー候補が49%となる。ちなみに、2000年度の大統領選挙では、総得票数では最終的にゴア候補がブッシュ候補を上回っていた。
2004年度 米国大統領選挙結果 |
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候補者 |
総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ブッシュ |
59,459,765 |
51% |
286 |
ケリー |
55,949,407 |
48% |
252 |
ネーダー |
400,706 |
1% |
0 |
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■2000年度選挙結果との比較分析
2004年度の選挙結果を2000年度の選挙結果と比べていると以下のようになる。
2000年度と2004年度を州別に対比すると、アイオア州(7人)、ニューメキシコ州(5人)、ニューハンプシャー州(4人)の3つの州以外の結果は両年度ともに同じけっかとなっている。具体的には2000年度選挙ではゴア候補がアイオア州とニューメキシコ州でブッシュ候補を破っており、逆に、ブッシュ候補はニューハンプシャー州でゴア候補を破っていることが分かる。2004年度では、最終的にブッシュ候補がアイオア州、ニューメキシコ州でケリー候補を破り、逆にケリー候補はニューハンプシャー州でブッシュ候補を破っている。仮に2004年度にケリー候補がニューハンプシャー州で勝利した上に、2000年度のゴア候補同様にアイオア州(7人)、ニューメキシコ州(5人)で勝ったとしても、ケリー候補が264人、ブッシュ候補が272人となり依然としてブッシュ候補が270人を超えて居ることが分かる。
2004年度選挙結果 |
2000年度選挙結果 |
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次に、今回最後の最後まで激戦となったオハイオ州、フロリダ州などの激戦区(いずれもブッシュ候補が勝利)について詳細に見てみる。
ただし、以下の結果は当初、エドワーズ副大統領候補から出された各種の選挙に係わる疑義問題は考慮していない。
■激戦区分析
●オハイオ州
オハイオ州の選挙結果詳細は以下の通りである。上図のように2000年度はブッシュ候補がゴア候補に勝っている。結果を見ると、総得票するでは、まさに全米の選挙結果を反映しブッシュ候補51%(全米51%)、ケリー候補49%(全米48%)となっている。ケリー候補が1%多いのはオハイオ州ではネーダー候補がいないことによっている。
※オハイオ州は、産業構造・セクター別就業人口、リベラルVS.コンサーバティブ人口、政治思想などで全米の動向を反映することで有名な州であるとされている。実際、今回の選挙結果からもそのことが伺える。
2004年度オハイオ州選挙結果 |
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候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ブッシュ |
2,796,147 |
51% |
20 |
ケリー |
2,659,664 |
49% |
0 |
Badnarik |
14,331 |
0% |
0 |
Peroutka |
11,614 |
0% |
0 |
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○オハイオ州内分析
ここでは勝敗を決する激戦区となったオハイオ州につき、圧倒的に都市部に強いケリー候補への郡内総得票割合を見てみよう。
以下はオハイオ州北部のクリーブランドを含む地域の結果である。以下の結果が示すように、激戦区のオハイオ州で人口規模で最大の都市クリーブランドを含む郡の投票状況を見てみよう。以下にあるように、クリーブランドを含むクヤホガ郡ではケリー候補が67%と圧倒的な強さを持っていることが分かる。
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候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
Cuyahoga
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ケリー |
433,262 |
67% |
ブッシュ |
215,624 |
33% |
|
1,828 |
0% |
|
1,667 |
0% |
次にオハイオ州の中央部に位置するコロンバスを含むフランクリン郡の結果を見てみよう。クリーブランドを含むクヤホガ郡ほどではないとしても、やはりコロンバスを含むフランクリン郡では、ケリー候補が54%と相当な強さを持っていることが分かる。
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候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
Franklin
|
ケリー |
275,573 |
54% |
ブッシュ |
234,196 |
46% |
|
1,553 |
0% |
|
1,097 |
0% |
●フロリダ州
2000年度の選挙で選挙方法、選挙結果をめぐり大きな紛争となったフロリダ州の選挙結果詳細は以下の通りである。
結果を見ると、総得票するでは、全体としては全米の選挙結果を反映しているが、ブッシュ候補52%(全米51%)、ケリー候補47%(全米48%)となっている。フロリダ州ではネーダー候補がおり、全米同様総得票数の1%を得ている。
2004年度フロリダ州選挙結果 |
|
候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ブッシュ |
3,911,825 |
52% |
27 |
ケリー |
3,534,609 |
47% |
0 |
ネーダー |
32,615 |
1% |
0 |
Badnarik |
11,912 |
0% |
0 |
Peroutka |
6,601 |
0% |
0 |
Cobb |
3,906 |
0% |
0 |
Brown |
3,509 |
0% |
0 |
Harris |
2,750 |
0% |
0 |
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■両候補の主なホームグランド分析
●テキサス州
2004年度テキサス州選挙結果 |
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候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ブッシュ |
4,519,023 |
61% |
34 |
ケリー |
2,827,756 |
38% |
0 |
Badnarik |
38,723 |
1% |
0 |
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参考:テキサス州ダラス郡
|
候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
Dallas
|
ブッシュ |
345,482 |
50% |
ケリー |
335,871 |
49% |
|
3,639 |
1% |
●マサチューセッツ州
2004年度マサチューセッツ州州選挙結果 |
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候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ケリー |
1,793,916 |
62% |
12 |
|
1,067,163 |
37% |
0 |
|
15,721 |
1% |
0 |
|
11,283 |
0% |
0 |
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●ニューヨーク州
2004年度ニューヨーク州選挙結果 |
|
候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ケリー |
3,986,172 |
58% |
31 |
ブッシュ |
2,793,745 |
40% |
0 |
ネーダー |
104,139 |
2% |
0 |
Badnarik |
12,878 |
0% |
0 |
Calero |
4,020 |
0% |
0 |
|
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参考:ニューヨーク州ブロンクス
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候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
Bronx
|
ケリー |
260,438 |
82% |
ブッシュ |
52,752 |
17% |
ネーダー |
2,270 |
1% |
|
633 |
0% |
|
171 |
0% |
●カリフォルニア州
2004年度カリフォルニア州選挙結果 |
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候補者 |
州内総得票数 |
割合 |
獲得数 |
ケリー |
5,427,055 |
55% |
55 |
ブッシュ |
4,403,495 |
44% |
0 |
|
39,793 |
1% |
0 |
|
31,679 |
0% |
0 |
|
21,616 |
0% |
0 |
|
20,987 |
0% |
0 |
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参考:カリフォルニア州サンフランシスコ
|
候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
San Francisco
|
ケリー |
222,013 |
83% |
ブッシュ |
41,157 |
16% |
|
1,311 |
1% |
|
1,059 |
0% |
|
863 |
0% |
|
297 |
0% |
参考:カリフォルニア州ロサンゼルス郡
|
候補者 |
郡内総得票数 |
割合 |
Los Angeles
|
ケリー |
1,670,341 |
63% |
ブッシュ |
954,764 |
36% |
|
10,365 |
1% |
|
8,974 |
0% |
|
7,089 |
0% |
|
5,580 |
0% |
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