環境総合研究所の技術でこんな画期的なことが実現しました!

地域の道路網を対象にした
大気環境リアルタイム・モニタリング・システム
SUPER AIR MONITOR 

環境総合研究所(東京都品川区)
キーワード:大気汚染シミュレーション、大気環境解析、大気汚染モニタリング、板橋区、市川市

以下は現在 の東京都板橋区内の
二酸化窒素大気汚染状況(濃度分布)を示しています!

濃度図には、幹線道路、都道、区道上の自動車排ガスが含まれています。
※板橋区エコポリスセンターによると再開時期は未定ですが再開する予定はあるそうです

大気汚染リアルタイムモニターは、「かんきょうくん」
で実物をご覧になれます。板橋区役所一階に設置
されている「かんきょうくん」

SUPER MONITORの特徴は?

− 技術的先進性 −

 本システムは、地域において自治体の気象・大気汚染の常時監視データをもとに

  1. リアルタイム大気シミュレーション手法
  2. 大気濃度データのスプライン補間手法
  3. インターネットGIS(地理情報システム)手法
  4. 画像圧縮データベース手法

駆使することによって、地域の詳細な大気汚染地図を自動作成しインターネット上で市民、事業者、行政に供します。

 このことにより大気汚染や有害化学物質の情報を広く提供し、リスクコミュニケーションを支援するための情報インフラストラクチャーを構築します。


− 社会的先進性 −

 本システムは、世界の先進諸国ですでに実施されつつある、地域における有害化学物質の情報提供を我が国でいち早く地域環境情報提供ネットワークシステムとして構築するものです。

 大気汚染、ダイオキシン類、環境ホルモンをはじめとした有害化学物質問題が社会問題化している昨今、行政と市民・事業者のリスクコミュニケーションの重要性が指摘されています。

 
本システムは、地域に密着した形態で大気環境情報を地域社会に提供することによって、行政と市民、事業者の間での社会的合意形成を積極的に支援するものです。これは、今後日本における有害物質の情報提供システムの先行事例として大きな先進的役割をもつものと考えます。

 また、インターネットがもつ双方向性を活用することにより、積極的な市民への情報提供とともに、市民や事業者からも情報や意見を行政に提供することが容易となり、自治体が進める環境に配慮した健康で安全なまちづくりを市民参加によって積極的にサポートすることが可能となります


− 費用対効果 −

 本システムは自治体が設置、管理している既存の気象・大気環境常時監視システムの設備、データを有効活用するものです。

 また、Windows98/NT/2000上でパソコンベースの情報ネットワークシステムとして構築が可能であることから、各種周辺機器を含めたハードウェアの整備、更新がきわめて廉価になものになります

 システムのメンテナンス(保守)は、地域の社会経済状況、とくに大気汚染の主要発生源の状況が幹線道路が新たに開発されるなど大きく変化しない限りほぼ全自動で運用されるため不要です。システムの操作(停電時等の一時停止および再起動)も専門的な知識は必要でなく、行政の担当者が実務の片手間に行うことが可能であり、専門の保守要員を必要としません


SUPER MONITORのシステム構成例


 環境総合研究所では、自治体の大気汚染常時監視システムを活用するため、高度な大気環境シミュレーション・IT技術により、1時間ごとに自治体行政区域内の大気汚染分布地図(速報値)を自動的に市民に提供するシステムSUPER MONITOR」を開発してまいりました

 平成8年6月には板橋区(東京都、平成11年9月には市川市(千葉県)において、本システムを先進的に導入していただき、市民へ分かりやすい大気汚染情報を提供することによって、環境行政の最先端の情報提供を実現してきました。注:解説参照)

 喘息患者等の呼吸器疾患を持つ市民の方に対しては発作から身を守るための大切な情報を提供するシステムとして、市民・事業者に対しては大気汚染改善の普及啓発のための情報提供システムとして、自治体の大気環境常時監視システムとインターネット時代の社会基盤を活かした本システムの構築、導入をご提案いたします。

解説

 その後、東京都が平成11年度9月から、環境庁が平成12年6月から、大気汚染地図情報を提供しています。東京都は一般環境における濃度分布図を提供するもの、環境庁は点のデータを地図上に表示するものであるため、主要な大気汚染発生源である沿道からの濃度分布をきめ細かく再現する本システムとは異なります。

東京都システム
の特徴

 一般環境測定局(幹線道路から離れた測定局)における大気汚染測定値を利用して、濃度分布を数学的に補間することによって、都内の大気汚染分布濃度地図(色および等濃度線)を提供しています。

 この方法では主要な大気汚染発生源である幹線道路沿道の大気汚染の状況が表現されていないため、大気汚染の実態よりも低い濃度が表示されることとなります。特に都心部においては幹線道路が密集しているため、この傾向は顕著にならざるを得ません。

 従っておおまかな大気汚染の傾向はわかるものの、肝心の沿道の状況がわからないため、自動車排ガスの影響の大きい物質については実際とは異なる濃度が表示されていることに注意する必要があります。 
環境庁のシステム
の特徴

 地図上に、濃度の程度ごとに色分けした●が表示されているものであり、関東全域における測定値を配置した最も単純な濃度地図と言えます。

 関東地方全域からみた測定局の位置関係およびおおまかな濃度分布の傾向はわかるものの、地域内の濃度分布を把握することは出来ません。

 濃度地図情報とは別に、測定局ごとの濃度の数値情報を表やグラフで呼び出すことは可能となっています。

本システム
(板橋区、市川市)
の特徴

 大気、気象、主な大気汚染の発生源である自動車の情報を活用し、道路沿道の高濃度の状況から、沿道地域から離れた一般環境地域の状況までを詳細にカラー濃度地図として再現します。

 再現された濃度地図は、シミュレーションによる推定値ではありますが、大気汚染の実測値によって実際の大気汚染濃度を再現していること1時間ごとに自動的に確認しており、再現性の高いものであると言えます。

 従って、表示されている地図をみることによって、自動車から排出される大気汚染濃度が刻一刻と変化している様をみてとることが出来、大気汚染に関わる啓発に役立つと共に、健康管理に役立てることも可能です。



SUPER MONITOR導入事例(市川市)

 
市川市
(千葉県)ではデータベース機能を備えたリアルタイム大気汚染情報提供機能を、通産省の「地域総合情報化支援システム整備事業」で開発した「360+5 情報サポートセンターシステム」の一部としてSUPER MONITORを平成10年度に導入しています。
「360+5 情報サポートセンターシステム」を開き、のアイコンをクリックしてください。)

 市川市のシステムでは、インターネットとともに市内公共施設およびコンビニのキオスクにて情報提供を行います。

 平成12年5月に市川市環境保全課が記者発表を行ったところ、市民、行政等から大きな反響がありました。

表示例

 南部臨海地域の幹線道路・首都高沿道の高濃度の状況、北部地域の住宅地の低濃度の状況がよく分かります。南部臨海地域でも幹線道路から離れると濃度が低くなっています。なお、これは大気汚染濃度が比較的高濃度である12月の例です。現在の大気汚染の状況と比較してみてください。



SUPER MONITOR導入事例(板橋区)

 板橋区(東京都)では平成8年度に世界に先駆けてSUPER MONITORを導入しました。

 運用開始時には板橋区役所1階ロビーに設置した環境情報表示装置「かんきょうくん」(平成8年6月10日設置)にて、平成11年度からは板橋区立エコポリスセンターホームページ(大気汚染シミュレーション )においても情報提供を行っています。


現在の板橋区の大気汚染濃度分布です!
(画像をクリックすると板橋区のHPが表示されます。2次元3次元 と表示されている部分をクリックしてみてください。


※板橋区エコポリスセンターによると再開時期は未定ですが再開する予定はあるそうです

表示例2:大気汚染濃度分布の時間変化の例

 例として、1994年12月1日の午前0時から4時間ごとの大気汚染の濃度分布の変化を表示しています。
 時間を経るにつれて幹線道路から排出された大気の濃度が広がっていく様子がよく分かります。
 午前4〜5時の1時間平均濃度です。まだ自動車交通量も少なく大気汚染濃度が低いのが分かります。
 1日の交通が動き出して、幹線道路を中心に大気汚染濃度が高くなりはじめているのが分かります。
 幹線道路から細街路へと大気汚染の高濃度地域が広がりつつあるのが分かります。
 大気汚染高濃度地域が道路沿道だけでなく、住宅地にまで広がっているのが分かります。
 高濃度の大気汚染が板橋区全体を覆っています。このような日は大気汚染の環境基準(NO2濃度日平均値0.06ppm)を超過しやすい日です。

■お問い合わせ先■
株式会社 環境総合研究所
〒152-0033 東京都目黒区大岡山1-31-9-401
TEL 03-6421-4610, FAX 03-6421-4611

連絡先メールアドレス: office@eritokyo.jp
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