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連載7
エプスタイン遺体発見のNYC刑務所、
悲惨な状況と杜撰な警備が
報告される中、閉鎖へ

RT 27 Aug, 2021
New York jail where Jeffrey Epstein was
found dead to CLOSE amid reports
of dire conditions & sloppy security

RT 27 Aug, 2021

池田こみち (環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2021年8月28日
 

資料写真:メトロポリタン矯正センター © Global Look Press/Vanessa Carvalho

本文

 金融業者で性犯罪者のジェフリー・エプスタインが自殺と判断されて遺体で発見されたニューヨークの連邦刑務所は、不潔な状態など数々の違反が報告される中、とりあえず閉鎖を命じられた。

 エプスタインのほか、メキシコの麻薬王ホアキン・“エル・チャポ”・グスマンなどの犯罪者を収容していたことで有名なニューヨーク市のメトロポリタン矯正センター(MCC:Metropolitan Correctional Center)は、その環境が満足のいくものではないことが判明したため、当面は新たな収容者を受け入れないことになった。

 この閉鎖は、リサ・モナコ司法副長官が評価のために同施設を訪問した数週間後に刑務所局から命じられたもので、劣悪な環境、人員不足、慢性的なセキュリティの欠如に関する報告が蓄積されていた。

 司法省は木曜日の声明で、当局がMCCの「問題」に対処する間、同施設を「少なくとも一時的に」閉鎖すると発表した。

 司法省は、「この取り組みの一環として、刑務所局は、ニューヨーク市のメトロポリタン矯正センター(MCC)の状況を改善するために必要な措置について評価を行った」と述べている。

 この施設は、2019年8月10日にエプスタインが死亡した後、スポットライトを浴びることになりった。当時、自殺を警戒していた不祥事を起こした金融業者が独房で無反応の状態で発見され、30分ごとに彼をチェックするはずだった2人の看守は勤務中に寝ていたり、インターネットを閲覧していたことが判明した。

 エプスタインの死は公式には自殺とされたが、その状況はすぐに陰謀説を生んだ。公式見解に批判的な人たちは、エプスタインがビル・クリントン元米国大統領や英国のアンドリュー王子などの富裕層と肩を並べることで知られていたことを指摘した。また、「エプスタインは自殺していない」という説も生まれ、SNSで話題になった。

 エプスタイン氏の死に関する調査の中心となった看守たちは、勤務中に刑務所の記録を改ざんしたことを認めて司法取引を行い、100時間の社会奉仕活動を命じられ、懲役刑を免れた。

 また、司法省の監察官によるエプスタイン氏の死因に関する調査に協力することも命じられた。調査開始から2年以上が経過しましたが、監察官はまだ報告書を発表していない。

 エプスタインのスキャンダル以外にも、悪名高い矯正施設は、Covid-19の蔓延を阻止できなかったことや、受刑者への緊急医療を提供できなかったことで非難されている。2020年5月に監獄を視察したホーマー・ベンターズ医師の報告書によると、Covid-19患者を隔離するために使用された独房を含め、監獄内に「重度の害虫感染の兆候」が見られたという。

 「施設全体にネズミ、ゴキブリが生息していることは、衛生や感染症対策を基本的に無視していることを示しており、衛生的な施設を維持するMCCの能力や取り組みに疑問を投げかけている」と報告書に記している。