エントランスへはここをクリック         青山貞一冒頭解説

日本は東京五輪が終わるまで
「感染力の強い」ラムダ株の公表を
控える予定だった-メディア

RT 2021年8月7日
Japan planned to withhold public announcement of
‘highly infectious’ Lambda Covid variant
until after the Tokyo Olympics – media

  RT August 7 2021

翻訳:青山貞一 (東京都市大学名誉教授)
 独立系メディア
E-wave Tokyo 2021年8月7日

2020年2月21日、日本の横浜にある大黒埠頭で、隔離されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の近くで、バスに乗る前に乗客の体温をチェックする防護服を着た作業員。© Takashi Aoyama/Getty Images

 Daily Beastによると、日本政府は、東京オリンピックが始まる3日前に空港の検査で発見された感染力の高いCovid-19ウイルスのラムダ株亜種の検出を隠蔽していたという。

 
注)『デイリー・ビースト』(The Daily Beast)は、政治とポップ
  カルチャーを主に取り扱うアメリカ合衆国のリベラル系ニュ
  ースサイト。


 7月20日、同国の国立感染症研究所(NIID)は、国際的なウイルスデータベースであるGISAIDに発見を報告した。しかし、同研究所の匿名の研究者は、この情報を公開するのはオリンピックが終わるまで保留にすることに決めたと主張したと、同ニュースは書いている。

 NIIDの研究者が同ニュースに語ったところによると、これまでに発見された新型インフルエンザの公式発表は、発見されてから3日から11日の間に行われていたが、日本の厚生労働省は今週初めにNHKに発表したばかりで、約2週間の遅れとなっている。

 「厚労省では、この情報はオリンピックが終わってから発表した方がいいというコンセンサスがあった。それは、ニュースサイクルが遅くなったときに世間の関心を高めた方が良いと考えたからなのか、それとも、恥ずかしいことですが、オリンピックに関連する可能性があるからなのか、私にはわかりません」とNIIDの関係者はThe Daily Beastに語っています。

 この研究者は、「オフレコで話す権限がない」という理由で匿名を条件に、知っている限りでは、この亜種は「空港の検問所で検出されたもので、野生では(一般人の間では)見つかっていない」と付け加えた。

 同メディアは、水曜日にGISAIDのウェブサイトでNIIDの報告書を発見したとし、その後、厚生省と同研究所に詳細な情報を求めました。

 
しかし、厚労省は彼らを「シカト」し、NHKを通じて情報を公開したと伝えている。

 このニュースサイトによると、日本政府は「オリジナルのラムダテストがいつ行われたか」については確認しなかったという。また、NIIDは、今回の発見について、五輪選手が持ち込んだかどうか、保菌者がどこに隔離されているかなどの追加情報を求めたが、これにも応じなかったようだ。

 しかし、厚生省の担当者は同サイトに対し、この亜種が空港で検出され隔離されて以来、国内に「到着」していないと述べており、この発言を「適切な検査プロトコルが機能している」証拠として指摘している。彼らは、亜種の「拡散と行動」は「常に」監視されていると主張した。

 RT.COMは、GISAIDの伝送追跡データを引用して、この亜種は米国を経由した感染者によって日本に持ち込まれたと考えられると報じている。厚労省の関係者が同サイトに語ったところによると、ペルーから羽田空港に向かった30代の女性が、7月20日にラムダ型の陽性反応を示したとのことだ。

 同じ情報源は、NIIDが空港で検査を行ったことを確認している。東京の検査チームがこの菌株の存在を確認した後、データは同研究所の病原体ゲノミクスセンターからGISAIDに提出され、NIID感染症リスク管理センターの花岡望主任研究員が署名した。

 先月、東京大学の研究者らは、ラムダ型は「人類社会の脅威となる可能性がある」とする報告書を発表した。この報告書によると、ラムダ型は高い感染率を示し、ワクチン獲得免疫に対する抵抗力を高めているという。

 しかし、厚生省の担当者は同サイトに対し、ラムダバリアントがどの程度「危険」なのかについては「限られたデータ」しかなく、デルタバリアントとの「比較は難しい」と述べている。