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ロシア国防省
高精度攻撃ヘリコプター
「アリゲーター」Ka52の詳

Russia-Ukraina-War#181 
Mar 15, 2022

    解説:青山貞一(東京都市大学名誉教授)
    独立系メディア E-wave Tokyo 2022年3月15日


MOSCOW、3月12日。/TASS/。ロシア国防省(MO)は、ウクライナ軍(AFU)の装甲車両に対するロシアの戦闘ヘリコプターの攻撃のビデオ録画からのスクリーンショット。

本文

 ロシア国防省によると、「ロシア航空宇宙軍の攻撃ヘリコプターKa-52(アリゲーター)は、装甲車両とウクライナ軍の車両のコンボイを破壊し、空爆は低高度と極低高度からペアで行われ、誘導および非誘導ミサイルはウクライナ軍の目標を破壊するために使用された。」 

 ここでは、3月12日に外国からの傭兵や装甲車両を高精度に攻撃した模様がTASSから動画で公開されヘリ、通称「アリゲーター」の詳細を紹介する。Ka52は、いかなる気象状況下においても、また夜間を含め従来よりも優れた戦闘能力を有するロシア製の世界有数の高精度攻撃ヘリである。


アリゲーター」Ka-52 
Source:Wikimedia Commons CC 表示-継承 3.0, リンクによる



 以下はWikipedia などからロシアの「アリゲーター」Ka-52攻撃ヘリコプターの詳細の解説である。

◆ロシア製 Ka-52 アリゲーター 詳細解説  

 「アリゲーター」という愛称を持つKa-52は、二重反転ローターが特徴の2人乗り攻撃型ヘリコプターで、その最新型がKa-52Mになる。ロステックによると、Ka-52は世界最高峰の攻撃ヘリコプターであるものの、戦闘能力を向上させるためにアップデートが必要だったとのことで改修が施されたKa-52Mは、いかなる気象状況下においても従来より優れた戦闘能力を有し、夜間を含め使用でき、ミサイル、ロケットなど攻撃武器の種類も各段に拡大している。

 夜間戦闘における索敵範囲は倍になっているほか、UAVとの連携も可能になっており、より効率よく索敵・目標選定が可能なフェイズドアレイ・アンテナ(APAA)を備え、戦闘行動半径も既存タイプよりも向上しているとのことである。

 Ka-52Mは、すでにロシア極東部の沿海地方にある完成機組立工場で生産が始まっており、8月中に最初の機体がロシア陸軍に引き渡される予定にあるとしています。
 Ka-52 アリガートル(カモフ52 アリゲーター;露:Ка-52 )は、ロシアの航空機製造会社カモフで開発された攻撃ヘリコプター。愛称はロシア語で「ワニ」「アリゲーター」のこと。NATOコードネームはホーカムB。

概要

 Ka-52は、Ka-50 ホーカムの複座型として開発された。Ka-50は、従来2名の乗員を必要としてきた攻撃ヘリコプターにおいて1名ですべての操作が可能なように設計された画期的な機体であったが、軍事航空分野では先進的な技術は嫌われるという傾向に突き当たり、ロシア連邦軍をはじめどこからも発注を受けられずにいた。

 さらに、ロシアでは対抗機種であった複座のMi-28 ハボックが採用されるという動きも見られた。そのため、カモフでは急遽Ka-50の複座型を開発することにし、Ka-52と呼ばれる機体が開発された。

 この機体は、1995年のパリ航空ショーで計画が明らかにされており、1997年7月1日に初号機が初飛行している。Ka-50がはじめて公開されたときと同様、高性能さ・強力さを主張する全身漆黒の塗装で公開された。愛称には、ロシア人の好きな「ワニ」が選ばれた。

 Ka-52は、機首下面に回転式のセンサー収納部とメインローターマストの直前のキャビン天井部に球形のセンサー収納部をそれぞれ装備しており、操縦席の座席配置は他の攻撃ヘリコプターに多い前後配置ではなく、サイド・バイ・サイド方式の並列配置となっており、左席にパイロット、右席に兵装/センサー操作員が搭乗する。

 Ka-50と同じく座席は射出座席を装備している。計器盤には4基のカラー液晶多機能表示装置があり、左右の座席に2基ずつが配置されている。

 夜間攻撃用の温度探知システムとしてサムシート-50BM-1(Самшит-БМ-1:самшитは「柘」の意味)が装備され、これによりレーザー誘導ミサイルによる攻撃力の向上が図られた。

 Ka-50より高度な能力を持ち、とくに国内での対抗機種であるMi-28Nのみならず西ヨーロッパ諸国やアメリカの新型ヘリコプターとの競合において必要不可欠なものであった夜間攻撃能力の付与は、このKa-50の新しい派生型の評価を高めるものとなった。

 Ka-52では、地上からの攻撃に対する防御力の向上やロシア製攻撃ヘリコプターの特徴である幅広い種類の兵器搭載能力の向上が行われており、Ka-50からは、高い運動性と高速度が受け継がれた。

 Ka-52はMi-28を補佐する攻撃ヘリコプターとして少数が量産されることになり、2008年12月にロシア政府が量産の承認を与えて、2009年に最初の12機が引き渡される予定であったが、量産初号機は当初の予定より遅れ2011年1月2日に引き渡されたという。

 また、Su-57に搭載されたS-111から派生した新しい通信機材であるS-403-1の搭載とテストが行われており、2014年中にテストを完了する予定である。

 
 2022年3月13日、TASSにより攻撃時のビデオが公開された。以下はロシアの「アリゲーター」Ka-52ヘリコプターによるウクライナ軍の装甲車の高精度爆撃時の実戦映像である。

 上右の中央少し上の十にウクライナ軍の装甲車が映し出されている。下は爆撃時の映像である。

 「アリゲーター」Ka-52ヘリコプターは遠方の低空、超低空からの攻撃となるため、非常に高い精度でのピンポイント爆撃が可能となる。




ロシアの「アリゲーター」Ka-52ヘリコプターによるウクライナ軍の装甲車の高精度爆撃時の実写映像 出典:TASS


「アリゲーター」Ka-52ヘリコプターのコックピット 2人乗り
 Source:Wikimedia Commons  CC 表示-継承 2.0, リンクによる



「アリゲーター」Ka-52ヘリコプターのコックピット 2人乗り
 Source:Wikimedia Common
s CC 表示-継承 2.0, リンクによる


「アリゲーター」Ka-52運用国

ロシア空軍

 2015年1月時点で72が引き渡され運用されている。2020年までに146機が納入される。2015年11月25日、ハバロフスク空軍基地に2機が配備された。

ロシア海軍

 2014年末までに3機が納入されている。32機購入予定。

輸出

 2015年6月、ロスボロネクスポルト社の幹部は、初の輸出契約を獲得したとのことを公表した。数量や発注元は不明。また、アルジェリアが購入を検討している。

 2015年8月には、エジプトもKa-52を購入する予定であると報じられた。46機を発注しており、2017年に16機を納入した。なお、10人の操縦士と24人の整備士の訓練は、ロシアン・ヘリコプターズ傘下のAACプログレスで行われている。エジプト向けの機体はエジプトの気候に合わせた独自の改良が施されているため、「ナイル・クロコダイル(ナイルワニ)」の別名で呼ばれる。

「アリゲーター」Ka-52の性能・主要諸元


「アリゲーター」Ka-52 
Source:Wikimedia Commons CC 表示-継承 3.0, リンクによる


搭載武装

 初飛行:1997年
 主回転翼直径:14.50m
 全長:13.50m
 全高:4.90m
 空虚重量:7,800kg
 通常離陸重量:9,800kg
 最大離陸重量:10,400kg
 エンジン:クリーモフ製TV3-117VMA-SB3 ターボシャフト×2
 出力:1,638kW×2
 超過禁止速度:350km/h
 巡航速度:260km/h
 実用航続距離:1,160km
 戦闘行動半径:520km
 上昇率:600m/min
 実用上昇限度:5,500m
 ホバリング限界:4,000m
 戦闘時上昇限度:3,600m
 乗員:2名

「アリゲーター」Ka-52武装システム:

 30mm機関砲2A42 ×1(弾数460発)
 4箇所のハードポイントに2,000kgまでの武装搭載可能:
 3連装ヴィーフリ対戦車ミサイル×4、
 イグラ-1V空対空ミサイル×4、
 20連装80mmロケット弾S-8ポッド×2、
 122mmロケット×10、
 機関砲輸送コンテナ、
 機銃コンテナ


ミサイルとロケットのKa-52への実装箇所の模式図


20連装80mmロケット弾S-8ポッド×2
Sourrce:Wikimedia Commons


20連装80mmロケット弾S-8ポッド×2
Sourrce:Wikimedia Commons


9M120 ATGM Ataka
 3連装ヴィーフリ対戦車ミサイル×4
 Source:Wikimedia Commons CC 表示-継承 4.0, リンクによる

9М120 ПТУР Атака (9M120 ATGM Ataka)
 3連装ヴィーフリ対戦車ミサイル×4、
 Source:Wikimedia Commons  CC 表示-継承 4.0, リンクによる


20連装80mmロケット弾S-8ポッド×2と
3連装ヴィーフリ対戦車ミサイル×4のKa52への実装箇所
 Source:Wikimedia Commons  CC 表示-継承 4.0, リンクによる

 

ヘリの下から見たミサイル、ロケットなどの実装箇所
 Source:Wikimedia Commons  CC 表示 4.0, リンクによる