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スウェーデン原子炉3基
2週間停止


Bloomberg Com

2006年11月15日


翻訳:鷹取 敦

◆原題:ヴァッテンファール社のリンハルス発電所
  原子炉3基が2週間停止へ

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601100&sid=a6g.FfKNGV1Y
(記者:アンジェラ・マクドナルド・スミス、ラース・ポールソン)

11月14日(ブルーンバーグ)

 北欧最大の原子炉を持つヴァッテンファールAB社は、スウェーデン南西地域のリンハルス(Ringhals)原子炉設備のうち1基が、火事のため最低でも2週間停止すると発表した。

 ヴァッテンファール社リンハルス工場の広報責任者ゴスタ・ラーセンは、第3ユニットの917メガワットの変圧器で深夜に出火し、約2時間後に消火されたと説明した。火事によって炉は自動停止し、危険は無いと述べた。

 スウェーデン西海岸のリンハルス発電所は北欧最大の発電所であり、スウェーデンで使用されている電力の6分の1を発電している。リンハルス工場のウェブサイトによると第3炉は加圧水型原子炉で、1981年に商業運転が開始された。

 「現在、原子炉は完全に停止している。」とラーセンは電話インタビューに答えた。「休ませるために冷却しつつあるところであり、再始動するためには少なくとも数日を要する。」

 リンハルス発電所の変圧器を交換する必要があるが、ヴァッテンファール社は予備の変圧器を工場内に保有していないと、ラーセンは述べた。

 リンハルス発電所はヴァッテンファール社が70%を、ドイツのE.ON社.が30%を保有している。

 ヴァッテンファール社が運転しているフォルスマルク原子力発電所の1炉は、去る7月5日にもプラントから高圧グリッドに送電装置の故障により停止した。

 さらに4つのバックアップのためのディーゼル発電機のうち2つが故障のため自動始動せず、手動で始動しなければならなかった。

 スウェーデン最大の電力会社がヴァッテンファール社、E.ON社とフィンランドのフォルタムオイであり、共同してスウェーデンの10の原子力発電所の発電能力の9割近くを管理している。

 ついにスカンジナビア最大の経済国であるスウェーデンは、原子力発電の段階的停止を計画することとなる。

 本レポートへについてのお問い合わせは、 シドニーのアンジェラ・マクドナルド・スミス(amacdonaldsm@bloomberg.net)ロンドンのラース・ポールソン(lpaulsson@bloomberg.net)まで。