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第一回弁論で
1時間の原告陳述を行います
 ー東電株主代表訴訟ー

木村 結
掲載月日:2012年5月27日
 独立系メディア E−wave Tokyo


 6月14日(木)10時30分から東京地裁103号法廷にて東電株主代表訴訟の第一回口頭弁論が開かれます。

 通常は書面の交換をするだけのケースが多かったようですが、裁判のスピード、見える化などへの配慮もあり約1時間の原告意見陳述が認められることになりました。

 原告弁護団団長の河合弘之弁護士、たんぽぽ舎の山崎久隆さん、福島で被災した浅田正文さん、そして脱原発・東電株主運動の木村結が夫々意見陳 述を行います。傍聴し、支援してください。一番大きな法廷ですが、9時50分から抽選が行われる予定です。

 この裁判は、世界でも類をみない高額の賠償5兆5045億円を請求していることでも話題になっていますが、福島原発は今なお収束せず、損害額 は30兆円を超えるとも言われています。そんな状況でありながら、政府も東電を始めとする電力会社も再稼働をしようとやっきになっています。 電力のピークの夏本番を迎える中、この裁判の意義は大きいと考えます。

この裁判で、

1)地震列島の日本(地球上で起こるM4以上の地震の発生確率が130倍)で原発を動かす事は狂気の沙汰であること。

2)海に囲まれた日本では、地震に伴う津波の被害は古くから多くの文献でも明らかにされており、津波対策を取らずに原発を動かしてきたことは 許されないこと。

3)20年前から、株主総会で脱原発・東電株主運動が地震対策、津波対策などを提案、また老朽化している福島第一原発の早期廃炉を提案してき たにも関わらず、取締役会として反対を続けてきたこと。

4)2002年7月に発表された文部科学省の地震調査研究推進本部の地震調査委員会の見解、2006年9月に改定された原子力安全委員会の 「新耐震指針(発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針)」など数々の警告があったにも拘らず、対策を講じなかったこと。

5)福島原発事故を起こしても尚、経済性を優先するあまり、海水の注入が遅れたり、ベントが遅れたことで膨大な放射性物質を大気中のみなら ず、海洋にまで放出させ多くの人々、そして生物、植物を被曝させたこと。

 東電歴代の取締役27名に、すべての資産を売却し会社に返却すること。返却されたお金はすべて福島の被災者の賠償金に充てること、を要求して います。この裁判をすることで、原発のような超危険なシステムを扱う会社の取締役には一般の企業とは異なる重大な責任があることを訴えたいと 考えます。

 かつては「お国のため、天皇のため」と戦争に邁進した日本。今また「企業のため、経済力のため」と原発を推進し国民を犠牲にしています。ひと りひとりの個人として責任を取ることがなければ、会社を辞めても他の会社でまた重要なポストに就いたり、退職して悠々と老後をおくります。こ れまでのように「会社を辞めることで責任を取った」とすることは企業犯罪をなくすことになりません。

 そして更に、今回のように取締役を訴える裁判では、企業が裁判に補助参加として弁護士を送り込むことが予想されます。しかし、現在の取締役の うち15人はすべて被告です。そして次期社長も被告です。その上、政府は1兆円の追加融資を行い東電に資本参加し、実質国有化されるのです。 裁判への補助参加は、国民の税金を使って国民を被曝させた被告人を援助することになりますから、絶対に許してはいけません。このことについて は裁判所にも訴えたいと考えております。

 長くなりましたが、6月14日(木)から始まる東電株主代表訴訟にご支援くださいますようお願い致します。

支援方法
1)裁判費用をカンパする
2)裁判の傍聴&裁判所前での集会に参加する
3)東電取締役の関与を裏付ける証拠、証言の提供
詳しい事は以下のブログでご覧ください。
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/