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ヤバクなっているこの国
〜戦争をできる国にする自公政権〜

日刊ゲンダイ

再掲載日:2007.1.26


─ Dailymail Businessより ───────────
■ ヤバクなっているこの国
■ 恐ろしいことだ 戦争をできる国にする自公政権
■ 絵空事だと笑っていると、国民投票法に始まり憲法改正まで
■ 一気に進んだ後、恐らく北朝鮮との局地戦へ突入という悪夢
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 戦後レジームからの脱却という意味不明のフレーズで自衛隊の国軍化、平和憲法の改悪、国民主権の制限が次々立法されようとしているが、それの阻止抵抗勢力は余りに弱い。

 民主主義の大本フランスではすぐに民衆や学生が大規模なデモに立ち上がって政府の悪政をただし国民の要求を突きつけ権力の横暴を阻止しているが、この国では「長いものには巻かれろ」とオカミのいいなりというデタラメ民主主義。
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「中曽根内閣が出発したときは支持率が39%だった。上がったり下がったりするから心配はいらない」「はい、憲法と教育でがんばります」

 37歳年上の中曽根元首相を前に、安倍首相は生徒のように答えていた。

 支持率が70%から39%にまで急落して後がなくなった安倍首相の大波乱国会が始まった。

 本人は「憲法と教育」で中央突破をはかる算段らしく、きょう(26日)の施政方針演説では「戦後レジーム(体制)からの新たな船出」を冒頭に掲げている。

 「だれからの受け売りか分かりませんが、“戦後レジームからの脱却”は安倍首相の総裁選の公約です。

 昨年9月の所信表明演説では“タカ派”イメージを隠す狙いから、このフレーズを封印しましたが、今回は原点回帰で前面に押し出す作戦です。左右にぶれると、どっちからも批判が出る。それなら何と言われようと、ガチガチのタカ派路線で行こうと首相は腹をくくった。

 きのう始まった通常国会は大臣たちの事務所経費問題などで紛糾必至ですが、それをしのいで予算を通した後は、憲法改正のための国民投票法案や共謀罪を成立させ、国民を巻き込んだ改憲論争で7月の参院選に突入するシナリオです」(国会事情通)

世間知らずのボンポン首相が勝手に「戦後の総決算」

「戦後レジームからの脱却」なんて言われても庶民はチンプンカンプンだが、安倍首相によれば、「この国を形づくる憲法や教育基本法など、日本が占領されていた時代に制定されたまま半世紀以上経ったものを見直すこと」だという。

 60年目にして初の教育基本法の改正、防衛庁の52年ぶりの防衛省昇格は、その一環。

 さらに目指すは1946年公布の憲法の改正というわけだ。だが、戦犯容疑者を祖父に持つうえ、苦労知らず世間知らずで育ったボンボン首相に「戦後の総決算」を勝手にやられてはたまらない。

「戦争放棄、国民主権の現行憲法に不満を持っている人はほとんどいません。しかも安倍は、憲法のどこを変えるのか中身も言わず、時代にそぐわない部分は変えるという曖昧な言い方で改憲をもくろんでいる。こんな暴挙はありません。大体、就任4カ月で“ポスト安倍”なんて声が出る弱体首相が、憲法を政権維持の小道具にすること自体が間違っています」(政治評論家・山口朝雄氏)

 評論家の前田哲男氏もこう警鐘を鳴らす。

「安倍政権のトップたちの考えは、世界の紛争地で米軍のお手伝いを堂々とできる国にしたい。自衛隊を肩身の狭い行政組織でなく、国軍にしたいというものです。となると、憲法も変えるしかないという発想なのです。しかし、憲法などで何重もの足かせをはめてきた自衛隊が独り立ちし、米軍と“共同体”になるのは非常に危険です。米軍の戦地の意向を、日本の政治が追認・協力することにもなりかねないのです」

 この国は自公政権によって「戦争のできる国」へとまっしぐらだ。絵空事だと笑っていると、アメリカの代理で自衛隊が北朝鮮と局地戦に突入という悪夢だって十分ありうるのだ。

つづく