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北朝鮮問題は劇的に
解決を迎える!


日刊ゲンダイ

掲載:2006年11月2日


─ Dailymail Businessより ───────
■ はしごを外された安倍政権の強硬路線
■ アメリカと北朝鮮はすでにこのように合意している
■ 北朝鮮問題は劇的に解決を迎えた
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日本は無視されアメリカと北朝鮮の2国間密約が、再開される
6カ国協議をリードし、もちろん拉致問題など相手にされるわけがない
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 北朝鮮が「6カ国協議」に電撃復帰することが決まった。早ければ、今月中にも北京で再開される見通しだ。6カ国協議が突然、再開されることになったのはすべて米国の事情によるものだ。大新聞・TVは「北朝鮮が国際的な包囲網に危機感を持った」「中国が北朝鮮を説得した」などとシタリ顔で解説しているが、まったく違う。

 北朝鮮が6カ国協議への復帰を決断したのは、米国が譲歩を重ねたからだ。これまで「米朝2カ国間協議には応じない」「金融制裁は解除しない」と言い続けてきたのに、ヒル国務次官補は金桂冠外務次官とサシの協議を行い、金融制裁についても「作業部会」を設置することを約束した。

 北朝鮮が米国に突き付けていた「金融制裁を解除するなら、6カ国協議に復帰してもいい」という要求を丸のみしたのである。

 「6カ国協議の再開を強く望んだのは、北朝鮮よりも米国でしょう。11月7日に行われる中間選挙で、ブッシュ共和党は苦戦を強いられている。とくに北朝鮮が核実験を強行したために、ブッシュに対して『外交無策』の批判が噴出。

 ブッシュ大統領は、どうしても投票日前に『外交成果』をアピールする必要があった。それより何より、北朝鮮問題は完全に手詰まりになってしまった。経済制裁を実施しても、金正日体制は崩壊しそうにないし、かといって核を保有した北朝鮮を武力攻撃するのはリスクが大きすぎる。米国は袋小路に入り、方針転換を図ったのでしょう」(コリアレポート編集長・辺真一氏)

 米国が北朝鮮に急接近し始めたのは確かである。

▼ 金正日が引退し「米朝国交正常化」の衝撃シナリオ ▼

 あれだけ頑なに強硬姿勢を崩さなかった米国があっさり折れ、北朝鮮も核実験から1カ月足らずですんなり6カ国協議への復帰を決めた今回の「合意劇」は、話が出来すぎている。

 こうなると、すでに米朝間で「落としどころ」ができていると考えた方が自然だ。ズバリ、米朝は国交を正常化するつもりじゃないのか。

「表向きは中国が突然、米朝を北京に呼んで3カ国の非公式協議を開き、6カ国協議の再開に合意したことになっています。しかし、以前から、米朝が水面下で交渉を進めていた可能性は十分ある。秘密外交は米国のお家芸。実際、金正日の側近である姜錫柱は、米国の朝鮮半島問題研究者セリグ・ハリソン氏に秘密交渉をほのめかしています」(官邸事情通)

 米朝の「電撃接近」を予測していた元外務省北東アジア課課長補佐(北朝鮮担当班長)の原田武夫氏がこう言う。

「かつてのニクソン訪中、カーター訪朝の再現は十分考えられます。恐らく、金正日は引退し、その見返りとして米国は“金王朝”の体制を保障、核実験についても不問に付すシナリオではないか。後継者は、長男の金正男です。正男は米国とも中国とも良好な関係を築いているので、米中朝いずれにとっても好都合なのです。その上で、『核開発中止』『原子炉建設』を条件に国交正常化に乗り出す。すでに原子炉は米GE製で、韓国が建設を請け負い、カネは日本に払わせるというシナリオが米朝間でできていても不思議はない。これで北朝鮮危機は一気に解決します」