メアリー・ステュアートの足跡を追って スコットランド2200km走破 アニック城1 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2017年12月10日公開予定 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
スコットランド総目次へ アニック城1 アニック城2 ギャラリー アニック城3 庭園 アニック城4 ツリーハウス 一通りハドリアヌスの長城など、ブリテン島のローマ帝国遺跡を視察した後、私たちはイングランドを東に向かい、ニューカッスル・アポン・タイン市で左折、北上しました。 ◆アニック城(Alnwick Castle) その後、私たちは以下のグーグルマップにあるように、ニューカッスル・アポン・タイン市の北にアニック城を見つけ車を駐車場においてなかに入ってみました。 出典:グーグルマップ 下の航空写真で見るように、このアニック城(Alnwick Castle)はかなり広大な敷地と庭があるようです。ただし、ここはまだイングランドです。 出典:グーグルマップ 下は上空から見たアニック城とアニック庭園です。 出典:グーグルマップ 撮影:青山貞一 Nikon Coolpis S8 撮影:青山貞一 Nikon Coolpis S8 アニック城は城だけでなく、庭園、さらにまち全体がイングランドでも稀有な存在と思えるほどすばらく、じっくり視察したかったのですが、あまり時間をかけて視察することができませんでした。しかし、城は往時の面影をそっくり残し、かつ田園の景観と調和しており短時間でしたが、大変見ごたえがありました。 ◆アニック城の概要と歴史 アニック城の全景 Source:Wikimedia Commons アニック城 (Alnwick Castle) は、イングランドのノーサンバーランド州アニックに存在する城です。 概要 1096年にアニック男爵イヴ・ド・ヴィシーが、スコットランド人の侵入を防ぐために建設を開始した要塞が起源です。 1309年にはノーサンバーランド伯爵パーシー家(後のノーサンバーランド公爵)の所有となり、アボット・タワー、ミドル・ゲートウェイ、コンスタブルズ・タワーなどが改修により追加されました。 第6代ノーサンバーランド伯爵ヘンリー・パーシーが16世紀に大規模な改修を行っています。さらに18世紀にはロバート・アダムの設計に基づいて増築工事が行われました。 アニック城の正面玄関 Source:Wikimedia Commons 内装はゴシック建築の代表作であるストロベリー・ヒルを模倣しており、彼が通常好んだ新古典主義とは異なっています。アダムの設計した部屋の大部分は今日も残されていますが、一般に公開されている部分はほぼすべてヴィクトリア時代にイタリア風の装飾に変更されたものです。 アニック城には2つの庭園が付随してあります。 北側にあるのはアルン川へ下ってゆく比較的小さな庭で、18世紀にケイパビリティ・ブラウンとトマス・コールにより設計されました。もうひとつはハルン・パーク (Hulne Park) でハルン修道院 (Hulne Priory) の跡地に建設されています。 1750カナレット(イタリア人)によるアニック城、1750年 Source:Wikimedia Commons アニック橋−ノーザンバランド Source:Wikimedia Commons 城は現在も公爵一家が居住しています。その他に公爵家の財産を管理するノーサンバーランド・エステイツの事務所があります。 第二次世界大戦の頃から城の一部を様々な教育機関が利用するようになりました。まず一時的にニューカッスル教会女子高校が利用し、1945年から1975年には師範学校が、さらに1981年からはセント・クラウズ・ステイト大学がキャンパスの一部をおいていました。 城は夏の期間のみ一般に開放されている他、特別展示室が城周辺を囲む塔に設けられています。 ポウスターン・タワーには公爵の趣味である考古学の出土品が集められており、ポンペイのフレスコ画、古代エジプトの遺物などを見ることができます。 コンスタブルズ・タワーにはナポレオン時代に結成された地元の義勇部隊であるパーシー・テナントリー・ヴォランティアーの武器などが展示されています。アボッツ・タワーはロイヤル・ノーサンバーランド・フュージリアーズ連隊に関係する展示が設けられています。 映画『ハリー・ポッター』シリーズにおいてはホグワーツ魔法魔術学校としてロケが行われています。その他にも『ブラックアダー』、『ロビンフッド』などの映画においてこの城のシーンが登場しています。 つづく スコットランド総目次へ |